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「現世救済型」創価学会は高度経済成長期に…

入山 まさにこの対談で私が池上さんからすごく勉強させていただいたのが、「創価学会というのは現世救済型である」ということです。伝統的な宗教は来世救済型で「亡くなった後、あの世に行ってからどうなるか」というタイプが多いんですが、創価学会は「現世のうちにご利益がありますよ」というタイプです。創価学会はちょうど高度経済成長期、つまり人が豊かになる時代にフィットしたから伸びたということを勉強させていただいて、なるほどなぁと思ったんです。これ、ベンチャーの世界で「プロダクトマーケットフィット」、PMFって言うんです。今、ベンチャー企業の経営者に会うと、みんな「PMF」って話すんですが、簡単に言うと、自分の会社の製品がその時代の市場、お客さんのマーケットにちゃんとフィットしてるかっていうことです。当たり前ですが、やっぱりここがよくないと物が売れません。そういう意味でいくと、まさに創価学会っていうのは高度経済成長期にPMFがバッチリだったんだなっていう。

 

池上 確かに間違いないそうですよね。逆に、経済が成長して安定期に入ったら組織が伸び悩むということが起きていますからね。

入山 やっぱりそうですか。創価学会もちょっと今時代に合わない部分が出てきている。

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池上 今は、新たに入ってくるって人が少ないんですね。創価学会に入ってくるという人は、親が創価学会員だったからという形で、なかなか新しい市場を開拓できてませんね。