1ページ目から読む
3/3ページ目
過大な要求が現場を追い詰め、働く喜びを奪う
総じて言えるのは、より少ない時間で価値を最大化できている集団ほど、会社内で「すべきこと」が圧倒的に少ないということ。インターナショナルチームではやるべき仕事はKPIの達成だけであり、それも、無理なものが設定されているわけではなく、やり方は自由で細かい指示はなく各人の裁量に任されている。「やらされること」といえば、せいぜい月次レポートと、必須教育程度だ。
日本では、KPIのような評価基準に加えて、社会人として社員として「こうあるべきだ」みたいなものが非常に多い。仕事の結果に対しても「このようにやるべきだった」「もっとできたはずだ」「この期間内にやるべきだ」といった反省や改善点が非常に多く、そういう過大な要求が現場を追い詰め、無限の労働へと駆り立て、ひいては働く喜びすら奪っている現実がある。
そんな期待に全て答えようとするのは無理だし、ナンセンスだ。
働くことをめぐるマインド、価値観を一度リセットしよう。
目標設定に関しても、取り組みの中で得た学びのシェアこそが十分バリューであり、会社にとっての財産なのだ。目標に向かって何をどう工夫してやるかは管理職ではなく、各人が決めること。そういう環境下でこそ、みんなパズルを解くのと同じノリで、難しい課題にも失敗を恐れず、楽しんでチャレンジできるのである。