素掘り、直角のカーブ、内部は分岐までしている……。千葉県、房総半島に造られた“世にも奇妙なトンネル”は、誰がなぜ、どのような目的で掘ったのだろうか。

 地元の方に話を聞いてみると、想像もつかなかった経緯が見えてきた。

目の前でトラックが入っていった

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 君津市正木地区で昔から暮らしている佐藤利則さん(74歳)によると、あのお社は八雲神社ではなく“山王様(サンノウサマ:山王神社)”が正式な名称らしい。正木地区の集落内に八雲神社があり、かつては例祭の日にお神輿を担いで山王様まで行っていたため、八雲神社と混同されたのかもしれない。ちなみに八雲神社という名称の神社が全国にあるが、京都にある八坂神社を総本社とする祇園信仰の神社だ。

 また、なぜあんな変わったトンネルになったのかも佐藤さんに聞いてみたところ、山王様の目の前に広がっている三島ダムのダム湖と関係があるようだ。