維新は吉村イズムを貫徹しろ

総力特集 高市早苗総理大臣の人間力

橋下 徹 元大阪市長・元大阪府知事
ニュース 政治

連立政権で何をなすべきか

(聞き手 青山和弘・政治ジャーナリスト)

 ――自由民主党と日本維新の会の連立が成立し、10月21日に高市内閣が発足しました。維新にとって、この連立は歓迎すべきものなのか、それともそうではないのか? 橋下さんはどう考えていますか?

 橋下 まず「連立」という言葉が先走っていますが、維新の会からは大臣を出していませんので、憲法で定められた法的な連立政権ではありませんよね。正確には党対党の強い連携というべきものでしょう。

 それでも維新にとっては、自分たちが掲げる政策を実行できればプラスだし、実行できなければマイナス。それに尽きます。

 そもそも僕が政治家をやっていた頃から、国政の状況がどうもすっきりしていない、という思いがずっとありました。1999年から民主党による政権交代を挟んで26年続いた自民党と公明党の連立は、政権与党の中にアクセルとブレーキが並存していたため、政権内で常に綱引きが起こり、有権者が選択した政策が進まないことが多かったからです。

 最近は多党化とよく言われますけれど、日本の国政にとって望ましい姿は、大きな二つの政治グループに収斂されていく、いわゆる二大政党制的なものだと僕は考えています。選挙で二大政党のどちらかに投票することで、国民がアクセルかブレーキを選択できるのが、国政の本来あるべき姿でしょう。

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source : 文藝春秋 2025年12月号

genre : ニュース 政治