珠洲に美しい灰色の鉛筆が立っていた
“と”波の言葉が不図、き、こ、え、る、夕暮れに
“に”の脚音（あしおと）、……蟋蟀（こおろぎ）かしら、“き”の声の
珠洲に美しい灰色の鉛筆が立っていた
“す―ず、……”、“えーーんな、いじっかしい！”
誰かゞ、左（サ）、々、焼（ヤ）ク、……“銀河ニ、コンナニウツクシ
イ湾（ワン）ガアッタトハ、……”
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source : 文藝春秋 2026年1月号
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