一枚の名画をのぞき込んでみると……

✓見えてきたのは「タテハチョウ」
黒地に華やかな赤と白の模様が入った翅(はね)をもつこの蝶は、タテハチョウの仲間。南極以外の熱帯温帯冷帯、あらゆる地域に生息し、蝶の中でもっとも種類の多いことで知られる。面白いのは欧米人の多くは蝶と蛾の区別ができないこと。そもそもフランス語やドイツ語では、蝶と蛾は同じ単語である。つまり違いがわからない。昆虫好きの日本人なら蝶は翅をたたんで止まり、蛾は拡げたまま止まることを、知らぬ者はいないのだが。
宝石籠

『花のある静物画』
1614年、油彩、 30.5×38.9cm、J・ポール・ゲティ美術館 / 写真提供 alamy/amanaimages
フランドル生まれの画家ボスハールトは、後年オランダに移住し、17世紀オランダ黄金時代における静物画の一翼を担った。彼の描く花はまるで宝石のようだと人気を博したほどなので、本作もまた花という名の宝石が光を放って見えたのかもしれない。
描写は正確且つ精密だ。
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