いま知っておくべき論点を、専門家がコンパクトに解説する「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」。この人気ムックの記事を「文藝春秋PLUS」でも紹介します。
「結局は現実主義だ」
韓国外務省当局者は、2025年6月に発足した李在明(イ・ジェミョン)政権の掲げる「国益中心の実用外交」をこう説明する。野党時代に対日強硬派と見られた李大統領だが、今回は選挙戦中から日本との良好な関係を重視すると強調してイメチェンを図ってきた。
就任当日の記者会見では、元徴用工への賠償を韓国政府系財団が肩代わりする解決策を踏襲する考えを示した。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が打ち出した時には「対日屈辱外交」と攻撃していたが、この日は「国家間の関係では政策の一貫性が重要だ。それが現実だ」と理解を求めた。
8月の日米両国訪問では、日本に立ち寄ってから訪米するという異例の日程が組まれた。日韓首脳会談に対しては歴史認識問題をないがしろにしたという批判も出たが、李大統領は米国へ向かう専用機内での記者会見で「そうした指摘は覚悟していた。懸案を一気に解決できればいいのだろうが、世の中にそんなことはない」と軽く受け流した。

この時に発した一言は「李在明らしさ」を表していた。日韓首脳会談について「損したことは何もない」と語ったのだ。市長と知事を長く務め、中央政界での経験を3年ほどしか持たない李大統領の関心事は、外交より経済だと言われる。
特徴的なのは「小さくても目に見える成果を早く出す」という市長時代からのスタイルだ。対日関係でも、即効性のある経済的メリットなどを重視する一方、短期的に成果を期待できない問題は後回しで構わないという考えが根底にあるように見える。
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