激変する国際情勢と世界経済を、第一次トランプ政権の大統領副補佐官・ポッティンジャー氏が徹底分析
■連載 投資家のためのディープな地経学
第3回 「習近平失脚」デマはなぜ流れたか
第5回 同盟を強化する中国にトランプは対抗できるか
第6回 「サナエとドナルド」の連携で中国の影響力を打破せよ
第7回 “要塞化”する中国
第8回 トランプ政権「国家安全保障戦略」の危うさ
第9回 地政学的大転換が起きる2026年
第10回 中国軍の粛清と台湾有事の行方
第11回 ←今回はこちら
戦争を嫌い、戦争に断固として反対するのは個人の自由です。しかし、戦争から得られる教訓に目を背けるのは賢明ではありません。
なぜなら、その教訓は多くの犠牲の上に刻まれているからです。そして、その犠牲こそ、私たちが決して無駄にしてはならないものなのです。
こうした精神のもと、2月28日に始まったイラン戦争の主要な当事国から、台湾と日本が学びうる点をいくつか考えてみたいと思います。これらの教訓を(ほかの多くの知見とともに)生かすことができれば、中国、北朝鮮、ロシアに対する抑止力を高め、地域の平和と繁栄を守る力がいっそう強まるはずです。
まずは、この紛争からイランが示している教訓に目を向けましょう。

教訓1――人類が航空機を戦争に用いるようになって以来百余年、航空戦力だけで政権交代を実現できた例はほとんどありません。
政権を倒すには、通常、数十万規模の兵士を伴う地上侵攻が必要になります。
今回のイラン戦争も、いまのところ例外ではありません。アメリカのドナルド・トランプ大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、戦争によってイラン政権を揺るがそうとしたものの、大規模な地上部隊を危険にさらすことは避けました。
その結果、イラン政権は、世界最強の空軍(アメリカ)と中東最強の空軍(イスラエル)を相手にしながらも、権力の座に踏みとどまっています。
何週間にもわたり、昼夜を問わず爆撃を受け続け、最高指導層が次々に命を落とし、新たに指導者が据えられてはまた失われる――それでもなお、体制は崩れていません。
この事実は、台湾の人々にとって大きな励ましとなるはずです。

空爆だけでは占領は不可能
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