一枚の名画をのぞき込んでみると……

✓見えてきたのは「アメリカの小学校」
これは南北戦争が終わって数年後の、辺鄙な田舎の小学校だ。窓は複数だがドアは一つ、教室も一つだけの狭い造りで、三角屋根にはレンガの煙突が突き出ている。広大なアメリカの内陸部にあって、冬はさぞかし寒いのだろう。生徒たちの人数も辛うじて2桁を数える程度と思われる。教師は1人か、せいぜい2人で、国語から算数まで何もかも教えていたはずだ。子供たちはこういう場所で文字を覚え、そして脳を鍛えていった。
男の子の遊び

『鞭を打て』
1872年、油彩、30.5×50.8cm、メトロポリタン美術館 / 写真提供 Alamy/amanaimages
薄い雲が流れていても、陽射しが強いことは影の濃さからよくわかる。草原には色とりどりの野の花が咲き、さわやかな初夏の香りが画面から漂ってくるようだ。
草原はどこまでも広がり、森は遠い。人家はまばらだ。小さな学校の前で、8人の男の子が休み時間を利用して、元気いっぱい、裸足で遊んでいる。
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