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【イベントレポート】家族(ペット)を愛するすべての方へ〜馳星周さん、石坂浩二さんと語る「もう一人の家族」

パートナーと歩む、豊かで幸せな暮らし

 去る11月23日、本誌に好評連載中の「もう一人の家族」の特別オンラインイベント「『もう一人の家族』〜パートナーと歩む、豊かで幸せな暮らし〜」が開催され、ペットとともに暮らす読者を中心に800名を超す参加者が視聴した。イベントは2部構成で、第1部は「少年と犬」で第163回直木賞を受賞した作家・馳星周氏による講演と、本イベントの協賛企業、ロイヤルカナン ジャポンとボルボ・カー・ジャパンによるプレゼンテーション。第2部は石坂浩二氏のトークイベントが行われた。

「飼い主がリーダーになる自覚を」

 居を構える軽井沢からリモートで参加した第一部の馳氏の講演では、バーニーズ・マウンテンドッグと出会って初代・マージを飼うきっかけから別れるまでのエピソードを披露して、こう続けた。

馳さん
 
リモートで講演した作家の馳 星周氏

 
「僕が軽井沢に移住したのも、マージにとっていい環境を求めて軽井沢に別荘を借りたことがきっかけです。マージは獣医から余命3カ月と言われてからも半年くらい生きてくれました。マージを失った直後はとても悲しくペットロスになりましたが、二代目のワルテルを得たおかげで立ち直ることができました。よく『動物は先に死ぬから悲しい』と、ペットを飼うことを躊躇う人がいますが、別れは一瞬のことで、それ以前には一緒の楽しい時間が10年以上あります。だから、僕は責任をもって犬を飼い続ける方がいいと思っています」と語りかけ、続けてこう訴えた。

「犬は、リーダーを頂点とするヒエラルキーの中に自分の居場所を見つけて幸せを感じる動物です。だから犬を飼うときは人間がリーダーになるという自覚を持つことが必要です。その時の気分で犬を怒ったり、許したりすると犬は混乱してしまいます。飼い主のみなさんには、その心構えを持ってほしいです」。

ロイヤルカナンさん
 
ロイヤルカナン ジャポン社長   山本 俊之氏

 続いて、ロイヤルカナン ジャポンの山本俊之社長が発言。1968年フランスで生まれた同社の歴史を紐解き「弊社は、ペットが病気ではないから健康だということではなく、毛艶、目の輝きなど、個々に備わった本来の素晴らしさが引き出された状態こそが、〝真の健康〞であると考えています。犬や猫は品種、年齢、身体の大きさ、健康状態などで必要な栄養バランスが異なります。そのため、弊社では200種類以上の製品を用意して、大切な家族に合ったフードを提供し、ペットに〝真の健康〞をもたらします。また、ペットのオーナー支援として、ペットの食事や健康管理に関するEラーニングプログラムやオンラインセミナー、ペットの健康診断の啓発など様々な活動を行っています」と説明した。

ボルボさん
 
ボルボ・カー・ジャパン   益田 香氏

 次にボルボ・カー・ジャパンの益田香氏が登場。ボルボの母国スウェーデンが動物福祉先進国であることを説明し「昔からスウェーデンでは、愛犬も大切な家族の一員です。出かけるときもいつも一緒。楽しいお出かけも、すべては安全があってこそです。安全のために大切なことは、人間がシートベルトを着用するように、愛犬もフリーにせず固定してあげることです」と、ボルボ純正の犬用シートベルトやドッグゲートなどを紹介。「愛犬は私たちの家族、家族の安全は誰もが願うことですよね。ボルボは愛犬と楽しむカーライフやドライブシーンを安全に快適にサポートしたいと考えます」と、ボルボの車づくりへの思いを述べた。さらに、愛犬との素敵な時間をシェアするSNS活動などの取り組みも紹介した。

「犬を失った悲しみは犬じゃないと癒せない」

 第2部は、俳優・石坂 浩二氏によるトークイベント。
氏は8年前、本誌「もう一人の家族」にも登場した愛犬、ボルゾイのリンディーを昨年の7月に失ったばかり。

石坂さん
 
昨年7月に愛犬を看取った俳優の石坂 浩二氏

「リンディーは生後2カ月のときから9年くらい一緒に居ました。2年前から同じボルゾイの2匹目・イオがいたこともあり、犬を失った悲しみは犬じゃないと癒せないとあらためて思いました。犬との暮らしはかけがえのないもので、いっしょに散歩することは私の若さの秘訣でもあります。人生とは自分が何者であるかを、一生をかけて知る旅ですが、犬を飼うことは自分がどういう人間であるかを教えてくれます。犬はとても頭がいいので、飼い主がリーダーとしてしっかり導いてやれば、犬との生活は素晴らしいものになります」と力説した。

ペットロスを乗り越えて、愛犬と暮らす素晴らしさを語る講師と、それをサポートする企業の心温まるイベントとなった。

◆家族(ペット)との暮らしを提案する協賛企業のご紹介

2020年11月23日 文藝春秋にて開催

 

source : 文藝春秋 メディア事業局