著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、ハルノ宵子(漫画家)です。
吉本隆明ってオヤジ、人様にはどんな風に映っていたのだろうか? 若い人にとっては、もはや歴史上(?)の人物みたいなもんで、名前くらいしか知らない、思想家のスゴイ人だろう。かつての論敵にとっては、とにかく執念深い、こじらすとやっかいな狂犬みたいなヤツ、だったことだろう。付き合いのあった編集者の方々にとっては、エラぶったとこの無いフラットな人、でも“地雷”を踏んだら取り返しのつかない(しかもそのスイッチが、どこにあるのかまったく分からない)、どこか気が抜けない人間だったに違いない。
街の人にとっては、ただのオジサンだ。照れ屋で不器用だから、冗談を飛ばすような洒脱さとは程遠いが、買い物カゴ下げて商店街をブラつき、八百屋の大将や魚屋のカミさんと言葉を交わすのは、父にとっても愉しい時間だったようだ。
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source : 文藝春秋 2021年2月号