サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。
キリンの種類=4種
「今はもうブロントサウルスという種はない」と聞いて驚いたのは、何年前のことだっただろうか。ブロントサウルスといえば、筆者の子供の頃には恐竜の代表選手的な存在で、どの図鑑にもその姿が描かれていた。だが研究の結果、ブロントサウルスはアパトサウルスという恐竜と同一の種であったとして、その種名が消し去られてしまったのだ。
ところが最近になり、ブロントサウルスはいつの間にか復活していたらしい。詳しく骨格の特徴を調べ直したところ、アパトサウルスとはやはり別物だとして、ブロントサウルスの種名がよみがえったのだ。なんともややこしい話である。
もう一つの有名恐竜であるティラノサウルスにも、その分類に疑問が持ち上がっている。化石を詳しく調査した結果、ティラノサウルスの骨格は3種類に分類でき、それぞれ違う種だとする論文が発表されたのだ。この研究者は、これまでのティラノサウルス・レックス(王)に加え、ティラノサウルス・レジーナ(女王)及びインペラトル(皇帝)の名を提案している。とはいえこの分類に反対する者も多く、女王と皇帝が今後も生き残るかどうかはまだ定かではない。
有料会員になると、この記事の続きをお読みいただけます。
記事もオンライン番組もすべて見放題
初月300円で今すぐ新規登録!
初回登録は初月300円
月額プラン
1ヶ月更新
1,200円/月
初回登録は初月300円
※2カ月目以降は通常価格で自動更新となります。
年額プラン
10,800円一括払い・1年更新
900円/月
1年分一括のお支払いとなります。
※トートバッグ付き
有料会員になると…
日本を代表する各界の著名人がホンネを語る
創刊100年の雑誌「文藝春秋」の全記事、全オンライン番組が見放題!
- 最新記事が発売前に読める
- 毎月10本配信のオンライン番組が視聴可能
- 編集長による記事解説ニュースレターを配信
- 過去10年6,000本以上の記事アーカイブが読み放題
- 電子版オリジナル記事が読める
source : 文藝春秋 2022年5月号