野党は「ゼニ」と「夢」を語れ

リベラル陣営よ、もう少しオトナになりなさい

後藤 謙次 政治ジャーナリスト
岡田 憲治 専修大学教授
ニュース 政治
枝野幸男氏 ©文藝春秋

 後藤 6月中旬、イラン訪問から帰国した安倍晋三首相は、7月の参院選と合わせて衆院選を実施する衆参同日選を見送る方針を固め、参院選は7月4日公示、21日投開票になりました。『文藝春秋』が発売される10日には選挙戦が本格化しているでしょう。

 今回、編集部からは、参院選にあわせて、「野党がいま抱える課題は何か」をテーマに話し合ってほしいとオファーを受けています。

 実際に野党はこれまでに共闘を模索してきましたが、選挙では自公を含む改憲に前向きな勢力に3分の2の議席を確保され、惨敗しています。

 岡田さんは、これまで政治学者というお立場から、「国家ではなく、やや個人に軸足を置いて、経済のセカンドチャンスを用意する、普通の民主政治」のための提言をされてきました。いわゆる“リベラル派”に属するわけですね。

 しかし、今年5月に発売された著書『なぜリベラルは敗け続けるのか』では、「私は友を喪う覚悟を決めた」と述べ、安倍一強を許している野党とその支持者が陥っている落とし穴を指摘されました。

 岡田 私は、安倍政権が返り咲いてからわずか6年半の間に、「民主政治は崩壊した」と考えています。

 その背景には、安倍首相の強硬な姿勢はもちろん、官僚たちの首相への忖度、与党議員たちが押し黙って唯々諾々と官邸に服従してきたことがあります。

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source : 文藝春秋 2019年8月号

genre : ニュース 政治