野党が証人喚問要求するキーマンの一問一答(聞き手・森功)
「私から文藝春秋に“出頭”するとは思いもよりませんでした。でもどうせ批判されるなら正当に批判されたいと思って」
4月下旬、こう皮肉を言いながらやってきたのは、この5年4カ月、メディアのインタビューには一切応じたことのない、今井首相秘書官、その人だった。
私はこの日の午後、今井氏にこれまでの取材成果を踏まえて事実関係を問ういくつかの詳しい質問を官邸にFAXで送っていた。すると夕刻、今井氏から担当編集者に「これはしっかり説明にうかがいたい」と電話があり、急遽、インタビューする運びとなった。前々ページまでに綴った、数々の疑惑について話を聞いた。
――森友学園に関する文書改ざんをめぐり、佐川宣寿氏が国税庁長官を辞任しました。なぜ、改ざんが行なわれたのでしょうか。
今井 僕にはわかりませんが、役人が決裁文書を変えることはあってはならないことです。自殺者まで出た案件ですから、現場が相当苦しんだことも間違いないでしょう。財務省本省と近畿財務局にはしっかりと説明してほしい。
――文書の改ざん問題では、佐川氏と同期入省である今井さんの関与を指摘する声があがっています。
今井 たしかに財務省と経産省の昭和57(1982)年入省組は仲の良い代で、若い頃は大勢で一緒に飲みに行っていました。佐川もそのうちの1人です。
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source : 文藝春秋 2018年06月号