北朝鮮市民14人の携帯を直撃した

特集 今そこにある戦争

朴 承珉 ジャーナリスト
ライフ 社会 政治 国際 韓国・北朝鮮

「ミサイルで飯は食えない」「私も韓国に行きたい」

平壌に立つ金日成氏と金正日氏の銅像 ©時事通信

 国際社会の非難や制裁も顧みず、核実験やミサイル発射を強行する北朝鮮。金正恩・朝鮮労働党委員長はアメリカへの威嚇を止めず、反発を強めるトランプ大統領との間に対話の糸口は見えない。

 北朝鮮で暮らす普通の人々は、金正恩体制をどう受け止め、現在の情勢をどう感じているだろうか。また彼らの生活は、どう変化したのか。

 中朝国境近くに住む北朝鮮市民の中には、中国の携帯電話を持つ人がいる。中国人と商売をするためだ。そんな北朝鮮市民を探し、携帯電話で直接取材を行なった。9月中旬から10月下旬にかけて、高校生から60代までの男女と通話した。

 さらに今回は、首都・平壌に住む人の話も聞くことができた。選ばれた人しか住めず、恵まれた生活だと言われる平壌市民の意識や本音は、どんなものか。

 監視と密告の社会に暮らす彼らに配慮し、名前はすべて仮名とした。

(1)ナム・ヒョンジョン(35歳・女性)

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source : 文藝春秋 2017年12月号

genre : ライフ 社会 政治 国際 韓国・北朝鮮