次の焦点は米国の「軍事力行使」だ
韓国の情報機関、国家情報院はこの6月、金正恩氏が米韓による襲撃を恐れて公開の活動を減らしているとした分析結果を国会に報告した。正恩氏の今年の公開活動は6月15日までで51回。昨年同時期より32%減った。活動は深夜が多く、自身が所有するメルセデス・ベンツではなく、部下にプレゼントしたレクサスで移動しているという。
北朝鮮関係筋によれば、正恩氏は米韓の襲撃や国内での反乱を恐れ、強い猜疑心を持ち、緊張を強いられている。4月15日の軍事パレードに出席した際は、前日に妹の金与正氏が会場をくまなく視察。当日も妹は正恩氏の到着5時間前に現地に入り、セキュリティーチェックを指揮した。正恩氏を傷つける可能性があるとして、ボールペンまで没収された参加者もいたという。
韓国政府は、正恩氏が夫人の李雪主氏の兄を登用しているとの未確認情報も持っている。元々は研究所に勤務していたが、「信頼できる身内」が限られているために引き立てられ、側近として活動しているという。
正恩氏が助けを求めるのはアルコールだ。週に何回も開かれるパーティーでは、中国経由で手に入れたシャトー・ラトゥールなどの高級ワインから始まり、ウィスキー、コニャックと、徐々に度数の強い酒に移って、浴びるように飲むという。
正恩氏の酒は「朗らかになったり、急に激高したりしてムラのある酒」(別の北朝鮮関係筋)だという。突然激高したかと思うと、黙り込んで中空の1点を見つめているときもある。酔って「明日は朝一番で会議だ」と叫んだまま、ソファで眠り込んだこともあった。朝、目を覚ましたとき、目の前に揃った政府や軍の幹部たちをみて驚いたという。
同筋は話をこう締めくくった。
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source : 文藝春秋 2017年09月号