幼少の頃から婦人雑誌を愛読、お手伝いが大好きだった。

「母は家事をいつも楽しそうにやっていました。『家を整えることで、お父さんも子どもたちも外で頑張れる。家事は社会貢献なのよ』と言っていたのをよく覚えています」

　15歳で辰巳渚著『「捨てる！」技術』を読み衝撃を受け、当時出ていた片づけ本をほぼ読破。学校から帰宅すると、毎日家を片づけた。

「熱中して両親や兄妹のものまで片づけたので、家族から『片づけ禁止令』が（笑）。自分の片づけに邁進するうち、捨てるものを探すと心が病んでしまう、と気づいたんです」

　ときめくものだけを残す片づけを書いた『人生がときめく片づけの魔法』は世界中で支持され1100万部の大ヒット。ネットフリックスのリアリティ番組も爆発的な人気に。

「私の本が売れるのは先進国。豊かさを求め多くのモノを持ってみたけど、モノに押し潰されそうでなぜか苦しい。心を見つめ直す片づけは時代に必要とされていたと感じます」

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3. 小さな大物　第428回