米国の情報機関、国家情報会議(NIC)がこのほど、「グローバル・トレンズ2030」と題する報告書を発表した。米政府部内の衆知を動員し、世界の戦略問題研究者とのブレーン・ストーミングを行った上で20年ほど先の世界を予測する試みである。大統領選挙の年に合わせて、4年に一度、発表する。
2030年までの世界のメガトレンドとゲーム・チェンジャーの相互作用を分析し、起こりうるシナリオを描き出している。例えば次のシナリオ。
・中国の栄華は長続きしない。
・イスラム原理主義のテロはピークを過ぎ、下り坂に向かうだろう。
・米国はヘゲモニー国家にカムバックすることはない。ただ、エネルギー独立を成し遂げ、世界の安定勢力としてなおかけがえのない存在であり続けるだろう。
もう少し詳しく紹介しよう。
2030年、中国は世界一の経済大国として君臨している。日本の経済規模の2倍半近い規模になっているだろう。
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source : 文藝春秋 2013年2月号