ラジオ一筋59年。「レジェンド」と呼ばれるアナウンサーは？
太平洋戦争開戦の年に東京・浅草に生まれる。
「4人きょうだいの末っ子で、すぐ上の兄でも6歳年上。年が離れていたため話が合わず、物心ついた頃からいつもラジオが友達でした」
戦時中の遊びはラジオの物真似。「東部軍管区情報、東部軍管区情報、空襲警報発令！ などと諳んじていた。小学校では筆箱をマイクに見立てて教科書を読むなど、アナウンサーは当時からの夢でした。放任主義の両親のもと、好きなことを伸ばせたのがよかったと思います」
高校で放送部に入部し、早稲田大学でも放送研究会に所属。就職したTBSでは「TVは苦手」と、ラジオ中心のキャリアを歩む。1986年開始の朝のラジオワイド番組「大沢悠里のゆうゆうワイド」はユーモア溢れる話術と聴取者に寄り添う語り口で30年続く長寿番組に。
「毎朝4時起き。4時間半の生放送を終えると電車に飛び乗り、地方講演会やTVナレーションへ。好きな仕事なので苦になりませんでした」
2016年から土曜日版となり、22年、81歳の時、通算8105回目で惜しまれながら卒業した。
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source : 文藝春秋 2024年5月号
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