「桐野さんに“堕ちた男”それも韓国アイドルについての小説を連載していただくことになりました」

　昨年末、デスクから連載担当を申し渡された私は、一瞬なんのことやら、戸惑ったのを覚えています。

　堕ちた男、　
　韓国アイドル、　
　桐野夏生さん……。

　盛りだくさん過ぎて、咀嚼するのに数分かかりました。

　その後、桐野さんご本人や文藝担当の編集者とも打ち合わせを重ねるうちに、「まさにいまこそ求められているテーマなんだ」と感じ、「全身全霊で取材のお手伝いをしたい！」と心から思いました。

　小説の取材は手探りですが、昨年から芸能事務所や元アイドル、スタッフ、怪しげなブローカーにもお会いし、桐野さんの韓国現地取材にも同行、現在も取材を継続しています。

　取材では、キラーワードが次々に飛び出しました。

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