国際学術誌も認めた「4つのプログラム」の圧倒的な効果――
認知症は誰もが発症する可能性のある病であり、ひとたび発症すれば現在の医療では治すことができない病でもあります。
レカネマブやドナネマブという新薬が話題になっているではないか、と思った方もいるかもしれません。ですが、これらの薬はあくまで症状の進行を遅らせるためのもの。早期アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)から軽症認知症の患者さんに対して慎重に投与するならメリットは大きいですが、脳を元通りにできるわけではありません。
さらに言えば、脳の浮腫あるいは脳出血という副作用のリスクがあり、薬価が高額というデメリットもあります。そのため、症状の出ていない方に予防目的での投与を展開していくのはハードルが高い。
では認知症にならないように打つ手がないのかといえば、そうではありません。近年の研究で、発症リスクを下げる予防は可能であると明らかになってきています。
私たち神戸大学や神戸学院大学などの研究グループは、認知症の発症リスクがある高齢者を対象として、運動を主体としたプログラムを継続することで認知機能が改善されることを実証しました。

世界的に見ても例がないほどの改善効果が見られ、昨年9月には、世界アルツハイマー協会の国際学術誌にその成果が掲載されました。
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