徘徊、暴言はサイン。その人の視点に立って工夫しよう
「目を離すと家を出て徘徊するので、そのたびに探し回っています」
「いきなり大声で怒鳴るので、やめてと言ったら殴られた」
「トイレでない場所で排泄するのでホントに困ります」
認知症の人を介護する家族の悩みを聞くと、つくづく大変なのだと思う。認知症になると、物事を判断したり、理解したりする認知機能が低下して、次第に日常生活に支障が生じる。その症状は大きく2つに分けられ、一つはもの忘れ(記憶障害)などの「中核症状」だ。もう一つは「周辺症状」(BPSD)といって、ひとりで外を歩き回る「徘徊」や、暴言・暴行、妄想、排便の失敗、入浴の拒否などだ。
「認知症の介護は辛い」と家族がいう場合、たいていこの周辺症状が問題だと、認知症専門医で群馬大学名誉教授の山口晴保氏は言う。
「家族から『また忘れたの!』などと言われると、認知症の本人はカチンときて、それがときには暴力に結びつくことがあります。ただ、こうした周辺症状は2次的に起きるものなので、多くは解決可能です」
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source : 文藝春秋 2024年6月号