三年日記、地蔵参り……京丹後市で出会った“健康百歳”のひみつ

vol.95

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京丹後市の町並み ©文藝春秋

「京丹後市には百歳超のご長寿が本当にたくさんいるんよ」

 2月に刊行された文春新書『奇跡の100歳長寿地域「京丹後市」の秘密』の担当編集者からそう聞きつけ、 “百寿の現在”に迫るべく冬の京丹後市に飛びました。JR京都駅から京都縦貫道を車で2時間走ると、そこは海の京都。瓦屋根の家々からトントン、トントンと響くのは、機織りの音。風情ある町並みが残っています。

 お訪ねした百寿者は、三浦郁子さん(100)、山中清美さん(100)のお二人(年齢は取材時)。京丹後市健康推進課の保健師・中川映子さんのサポートのもと、ご自宅で時間の許す限りお話を聞いてきました

「百寿者」というと、「きんさんぎんさん」をイメージする人も多いのではないでしょうか。双子の姉妹だったお二人はそれぞれ、成田きんさんが2000年に107歳で、蟹江ぎんさんが2001年に108歳で亡くなりました。

 あれから四半世紀。時代が変われば、百寿も変わる。当時は珍しかった百歳以上の高齢者も、平成10年には1万人を超え、現在は9万5119人(2024年9月時点)。取材して驚いたのも、百歳の固定観念を覆すような自立した生活ぶりでした。

 まず感動したのは、お二人とも補聴器に頼らずスムーズに会話ができたこと。郁子さんは自ら電話も取ります。「ハイハイ、ご苦労さまです」と、勧誘電話を丁重にお断りする様は頼もしく、眩しい。

三浦郁子さんの見事な電話対応 ©文藝春秋

 聞けば、郁子さんは65歳まで小学校教諭として勤め上げた先生。現在も能面教室で生徒さんたちに教えているというから、只者ではありません。食事は同居する息子さんと交代で準備しているそうです。

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