脳の老化を阻止せよ

老化は治療できるか 第4回

河合 香織 ノンフィクション作家
ライフ サイエンス 医療

アンチエイジングで寿命の「偏差値80」になる秘訣とは?

 前号では、もしも臓器などの体のパーツが取り換えられるようになっても、それらをコントロールする脳の中枢部分の神経細胞が新しくならない限り、大幅に寿命を延ばすことはできないことがわかった。

 老化防止の最大の難関のひとつは脳である。脳の老化を食い止めるためにはどうすればいいのだろうか。

河合香織氏 

 100歳を超えた人は「1世紀以上を生き抜いた」という意味でセンチナリアン、さらに110歳を超える人はスーパーセンチナリアンと呼ばれる。

 日本におけるセンチナリアンの人数は、統計を取り始めた1963年の時点では153人しかいなかった。だが、その数は飛躍的に伸びており、1981年に1000人、1998年には1万人を超え、現在は約9万人を超えている。

 一方でスーパーセンチナリアンは、2020年の国勢調査では141人。センチナリアンが人口約1600人に1人であるのに対し、スーパーセンチナリアンは約90万人に1人という非常に狭き門なのである。

 では、スーパーセンチナリアンたちには、どのような特徴があるのだろう。超百寿者の研究をしている慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターのウェブサイトに、次のような記述がある。

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source : 文藝春秋 2023年6月号

genre : ライフ サイエンス 医療