課税も公平。それで右翼団体が発砲事件も
清廉潔白という意味では、実は天皇と皇族にも所得税や相続税が発生することはあまり知られていない。公務にかかわる宮廷費や、生活費である内廷費、皇族費は除外規定があるが、本の印税や原稿料などの収入は課税対象なのだ。昭和天皇には約20億円の金融資産があり、崩御した際には、当時天皇だった上皇陛下と香淳皇后がそれぞれ約9億円の遺産を相続している。
上皇陛下は約4億円を納税し、香淳皇后は配偶者控除による非課税枠が適用されている。税の公平性の観点から皇室といえども、特別扱いはされないというわけだ。ちなみにこの課税問題は当時、大手新聞社のスクープによって国民が広く知ることとなったが、課税の事実が発覚すると、ある事件が起きている。
右翼団体「松魂塾」の関係者が1989年8月16日午後、麹町税務署に乗り込み、「なぜ陛下に課税するのか」などと抗議したうえで、天井に向けて拳銃を1発発砲。税務署長応接室に立てこもって警視庁に逮捕されたのだ。松魂塾は1994年5月30日に東京・新宿の京王プラザホテルのロビーで細川護煕元首相の背後から「佐川急便からの1億円借り入れ問題で、国民が納得できる説明をしないまま政権を投げ出した」などとして天井に向かって威嚇発砲する事件も起こしている。
眞子さま1億円超の”結婚一時金”は……
「昨年、結婚された高円宮家の三女・絢子さま(守谷絢子さん)は、皇籍を離れるに際して国庫から支給される一時金として1億675万円を支給されています。また、上皇陛下の長女の紀宮さま(黒田清子さん)は2005年のご結婚にあたり、1億5250万円の一時金を支給されています。眞子さまにももちろん、1億円超の一時金が支払われることになるでしょう。
仮に小室家の借金疑惑が、民事訴訟で勝利して返済の義務がないと結論付けられたとしても、小室さんのお母さんの元婚約者が窮状を訴え続ける限り、国民の理解を得るのは難しいのではないでしょうか。お爺さま(上皇陛下)でさえ4億円もの相続税をお納めになっていたという事実を振り返って、皇族としてお金の面で一点の曇りも許されないお立場にあることを、ぜひご自覚願いたいと思っている人間は、宮内庁内にも大勢いるのです」(同前)
長期化する眞子さまのご結婚問題。その行方はとどのつまり、眞子さまの皇族としてのご自覚にかかっているといえるのではなかろうか。