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桜を見る会「反社の定義が定まってない」は本当? 行員が語る、リアルな判断基準とは

2019/12/05

 菅義偉官房長官の発言に波紋が広がっている。

 安倍首相主催の「桜を見る会」に反社(反社会的勢力)が出席していた疑惑に対し、11月27日の会見で、「『反社会勢力』について様々な場面で使われることがあり、定義は一義的に定まっているわけではないと承知しております」と話したのだ。そして反社出席の有無については「私自身は把握していないが…」と明言を避けた。

 菅官房長官の言う通り、「反社」の定義は定まっていないのだろうか?

菅義偉官房長官 ©getty

政府は2007年に定義しているが……

 反社とは、もともとは暴力団構成員と、暴力団と関わる人間及び企業のことを指す言葉だ。政府が公式に反社を定義したのは07年6月のこと。「犯罪対策閣僚会議幹事会」の中で、「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人」と定義され、現在までの基本になっている。
 
「政府が反社を改めて定義した背景には、暴力団の資金源を断つという目的があったとされています。

 暴力団構成員は隠れ、一般人を表に立てる『フロント企業』が増え、ITベンチャー企業にも食い込んでいると指摘されはじめました。暴力団と何らかの関わりを持つ人間を『共生者』と名付けたのもこの頃です。

 暴力団構成員だけではなく、こうした周辺者を含めて広く『反社』と定義し、銀行や企業に反社との取引を禁じたものなのです」(社会部記者)

 しかしこの文言だけでは、具体的に誰を指すのかは分からない。銀行や企業から見れば、融資先や取引先が反社か否かを判断するのが大変難しいという問題が生まれた。