【2位 風の谷のナウシカ(1984年公開 監督・脚本:宮崎駿) 1008点】
「火の七日間」と伝えられる大規模な戦争を経て、有毒な瘴気を放つ“腐海”と巨大な虫たちとの共存を余儀なくされた世界が舞台。辺境の村「風の谷」に住む主人公・ナウシカは、再び勃発する大国同士の戦争に巻き込まれていく――。
原作は宮崎駿が雑誌『アニメージュ』で連載していた同名漫画だが、映画化制作にあたって一時休載してのちに完結したため、物語の設定や展開は異なる。
主人公のナウシカを支持するコメントが多かった。
「ナウシカが誰かに護られるのでなく、自ら戦っていくところが好き」(40・女性)「メーヴェに乗って空を飛ぶナウシカがカッコよくて憧れていました」(55・女性)「強く美しく生きるナウシカがどんなキャラクターよりも魅力的に見えた」(41・男性)
また「これぞジブリ作品の原点!」と、『風の谷のナウシカ』を観てジブリ作品にハマったと答える読者も。
「初めて観た時、衝撃が走った。環境破壊と戦争によって起こりうるディストピアな世界で、それを受け入れ暮らす人間と戦争を続ける愚かな人間との対比が印象深い」(45・女性)
「アニメ映画で時間が経っても、物語の古さを感じさせないのはジブリの中でもナウシカがズバ抜けていると思う」(45・女性)
「まさにジブリの原点! 幻想的で完璧な世界観の中に、リアルな人間模様が描かれているジブリらしさや、ハッピーエンドで終わらせない宮崎監督の意地悪さも好きです」(52・女性)
映画として支持しながらも原作漫画に思い入れがある人も多かった。特に多かったのは「漫画が完結するところまで、しっかり映画にしてほしかった」という声だ。
「映画も完成度は高く、素晴らしかったが、物語としては原作の冒頭部分のみ。わがままを言うなら、そこからのストーリーこそアニメーションで見たかった」(60・男性)
「自然の驚異や、人と自然がどう共存すべきかなど、このコロナ時代にみるべきテーマが詰めこまれている。映画化にならなかった部分こそ奥が深いので惜しい」(42・男性)
<読者が選ぶ印象的なシーン>
「ナウシカがメーヴェで空を飛ぶシーン」
「暴走を止めて、王蟲が作った金色のじゅうたんの上を歩くシーン」