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なぜ満州はアヘンで滅びたのか? 人がクスリをやめられない意外な理由とは

マンガ『満州アヘンスクワッド』原作者インタビュー

2020/11/11

 当たり前ですけど、ほとんどの人は薬物を使用したことがないわけです。でも、「どんなものなんだろう?」という興味は誰しもが持っていて。だからこうやってほかのことでその感覚を想像してみたりするわけです。だから、漫画やフィクションで見ることで、「こういう風になっちゃうのかな。怖いな」みたいな、そういう「怖いもの見たさ」みたいなものがすごくあると思うんです。

満州国国務総理・鄭孝胥(左) ©文藝春秋

「怖いもの見たさ」が薬物作品を人気にする

 いまアメリカではフェンタニルという、アヘンなんて比較にならないくらい強力な薬物が流行っていて、死者も出ている。闇が深いなと思うのは、死者が増えれば増えるほど需要と価格が上がっていくという現実です。「どれだけすごいのか知りたい」ということなのでしょう。

 やっぱり「好奇心」や「怖いもの見たさ」というのは両刃の剣なんですよね。知らない世界を知る原動力にもなるけど、時には危険な領域にも足を踏み入れてしまう。違法薬物に関して言えば、そこの真実は多くの人にとっては絶対に分からない。だからこそ、そこに纏わるキャラクターや喧騒も含めていろんな作品が人気になり、ファンの興味を引き続けるんだと思います。

 この『満州アヘンスクワッド』で言えば、現代の日本では考えられない価値観とその土地性も含めて、日本の歴史の一部をアヘンという薬物を通して見てみることで、フィクションではありますけど、読者のそんな好奇心に少しでも応えられればいいなとは思っています。

 

『満州アヘンスクワッド』(原作:門馬司/漫画:鹿子)は、2020年4月よりウェブコミック配信サイト「コミックDAYS」(講談社)にて連載開始。関東軍の兵士として“王道楽土”満州にやってきた日方勇がアヘンの密売に手を染め、裏社会でなりあがっていく様子を描く。本日11月11日に第2巻が発売。

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