まだまだある「○○をすぎると国民は忘れる」という態度
これだけじゃない。実は「GW後は世間も忘れる」を読んだときも、あれ? 過去にも同じようなこと言ってないか? と感じたのです。
というわけで調べてみました。
まず一件目。
《首相に近いベテランは「年が明けたら雰囲気は変わる」。》
これ、どんな状況のときかといえば「桜を見る会」問題のときです。
2019年の秋に騒動になったが、12月の国会閉会後に「年が明けたら雰囲気は変わる」と首相に近いベテランが言っていたのだ(「説明責任避けた政権」朝日12月10日)。
つまりクリスマスや正月がくれば国民は「桜を見る会」問題は忘れるだろうという期待。
まだまだある。桜を見る会のときから4年前。
『安保法案「成立すれば国民は忘れる」 強行採決の背景は』という記事(朝日新聞デジタル2015年7月16日)。
記事中にこんな一文が。
《首相に近い参院議員の一人は「消費税や年金と違い、国民生活にすぐに直接の影響がない。法案が成立すれば国民は忘れる」と言い切る。》
ここでも出ました「国民は忘れる」。忘れずにスクラップしといてよかった。
プロセスを軽視し、結果オーライで片付ける
何かあってもそのうち国民は忘れるという態度は変わっていないのだ。安倍~菅政権に継承されている。
そういえば4月末の衆参3選挙の論評にこんな指摘があった。
「安倍前政権と菅政権は、不祥事が相次いでも正面から向き合おうとせず論点をすり替え、底流にある不満が噴出しないこともあってかわし続けてきた。」(信濃毎日新聞「解説」4月26日)
プロセスを軽視し、結果オーライで片付ける。ふわっとした空気を当てにする。そう考えると東京五輪は「説明しないまま、感動を利用する」ハイライトなのではないか。
ただ、国民がそれまでのことをそんなに簡単に忘れてくれるものなのか。まず「賭け」の根拠にザワザワします。
オリンピックおじさん、大丈夫だろうか。