1ページ目から読む
5/5ページ目

高いものを長く使うか、安いものを定期的に交換するか

 サービスの内容は地域や販社によって異なるが、交換時期のたびにカー用品店に行って安いオイルを選ぶケースと同等の値段で、ディーラーによるフォローが受けられるメリットもある。

©iStock.com

 ディーラーの交換パックでオイルが選べる場合には、適合するもののうち1番安いものを選んでおけばよい。高いものは「吹け上がりがスムーズになる」「燃費が向上する」といった点をアピールされることが多いが、普段遣いで感じる差など微々たるものである。オイルは汚れて劣化するものなので、高いものを長く使うよりも、安いものを定期的に交換する方が効果的だ。

※フィルター交換は考慮せず
※0W-20のオイルを1回4リットルの場合

 ディーラーにまとめ買いのサービスがない場合には、カー用品店でオイル会員に登録し、適合するオイルの中から安いものを選ぶ形がよいだろう。

ADVERTISEMENT

費用を抑えるには「車の状態をある程度把握する習慣」が大事

 自家用車のメンテナンスは、ディーラーに丸投げしてしまった方が手間はかからないし、安心できるのも確かである。ディーラー以外の自動車関連サービスに対して、不信感や抵抗感を覚える人もいるだろう。

 とはいえ、自動車の所有者としては、ある程度自身の車の状態を知っておくことが望ましいのも確かだ。掃除機のフィルターや、排水口の詰まりをチェックするのと同じ感覚で、タイヤやオイルの状態を見る、くらいの習慣をつけておけば、「まだ使えるのに、押し流されるままに交換してしまう」といった事態を防ぐことができるだろう。

 ましてや、ディーラーによる不正車検が相次いで発覚している現状、ディーラーを全面的に信頼することがベストとも断言できない。仮に、整備不良が原因で事故を起こしてしまえば、その車の使用者も責任を問われることになる。コストを抑えるうえでも、管理責任をまっとうするうえでも、自身の車の状態については一定の関心を持つようにするといいだろう。

 なお、ここまでは主に「車検」や「消耗品の交換」について述べてきた。いずれも、自動車に乗っているだけで発生する費用である。一方、事故や故障など、「修理」が必要になる場合はどうか。

 もちろん修理に関してはディーラーの方が「車種ごとの専門知識」を持っていることもあるが、板金塗装をはじめとする「車種を問わない内容の修理」であれば、整備工場や板金工場の方が安く済むケースも多いので、頭の片隅に置いておくと良いだろう。