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萩原 東京駅です。復原工事前の東京駅は、今の有楽町みたいにいろんな所で漏れていたんです。東京駅って、地上にあるように見えて、実は半地下な所が多いんですよ。

杉山 大規模な地下街もありますね。

萩原 新宿もあまり意識されないですが、地下なんです。古い駅は改修して外見をきれいにしても、基本的な構造は昔のままなんですよね。だから漏れてしまう。東京駅なんて、すごく綺麗でたくさんの人が使う施設なのに、なんで水漏れが存在するんだろう、というところから興味が出てきたんです。

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「駅もれ」ブログを運営する萩原さん

「駅もれ」の名づけ親は、たまたまそばにいた友達

杉山 集め始めたきっかけはなんですか。

萩原 30歳になる少し前に、趣味を聞かれて面白く答えることができなかったんです。それで、100ぐらい趣味を作ったら「タモリ倶楽部」に出られるんじゃないかって(笑)。

杉山 念願叶いましたね。

萩原 もともとなんとなく気に留めて撮っていたんです。そこで「駅もれ写真を集めたら、類型できるかな」と思って。意識し始めたら、実はいろんな駅にあって、路線ごとに特徴があるんです。「これは面白いな」と思って、撮りためた写真と撮り下ろしの写真をブログに載せました。

 「駅もれ」の名づけ親は僕ではなくて、たまたまそばにいた友達です。ブログを始めた頃に、命名しようと思ってるんだよねって話をしたら「これって駅もれだよね」って。これ以上にインパクトのある名前がなかった。

・銀座一丁目駅 有楽町線「チューブと筒」 エレベーターでの駅もれは直下に貯水のバケツなどを設置ができないため、排水箇所まで水を送る必要がありチューブが長くなる特徴がある。水の雫をキャッチできるように筒を入れ空間を作り出している。 撮影:萩原さん https://ekimore.tumblr.com/tagged/%E9%A7%85%E3%82%82%E3%82%8C

ユニークな駅もれの数々は駅員さんの応急処置

杉山 駅もれって、駅員さんが水漏れを見つけて、「何とかしなきゃ」って工夫してるんですよね。

萩原 おそらくそんな感じだと思います。最終的には業者さんがまとめるんでしょうけれど、取り急ぎ「お客さんに水がかかっちゃいけない」とか「床が濡れて滑っちゃいけない」わけです。そこで業者さんを呼ぶまでの間に合わせという感じで発達したんだと思います。