「掃除をすると心まで磨かれるというのは、本当です。事実、今、前を向くことが出来ている」

 そう語るのは、2019年に芸能界を離れ、一転掃除屋の作業着を身にまとい、イチから出直しを図ったカラテカ入江慎也氏。裸一貫で飛び込んだ清掃業アルバイトから、現在では自身の会社を設立した同氏が身につけた“目からウロコ”の掃除術とはいったいどのようなものなのでしょうか。

 ここでは、入江氏の著書『汚部屋がピカピカになると世界が変わる! 業者のマル秘家そうじ』(主婦の友社)の一部を抜粋。家そうじの基礎知識をまとめて紹介します。(全2回の1回目/後編を読む)

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家庭の汚れは主に4種類!

 生活しているとたまっていくさまざまな「汚れ」。ここでは大きく4種類に分けて、それぞれ効率よく落とす方法を紹介する。

(1)「酸性」の汚れ
キッチンの油汚れやリビングの手垢、皮脂汚れなど
→アルカリ性洗剤が有効

 

(2)「アルカリ性」の汚れ
水まわりの水垢、白い石けんカスやトイレの尿石など
→酸性洗剤が有効

 

(3)「固形」の汚れ
ホコリや髪の毛、砂、食べカスなど
→掃除機で吸い取ったり、ウエスで拭き取ったりするのが有効

 

(4) 特殊な汚れ
カビやコンロの焦げなど
→カビは塩素系漂白剤で殺菌&漂白。焦げはクレンザーや道具で落とす

©iStock.com

汚れと素材を見極めて洗剤を選ぼう

 家庭の汚れの多くは酸性とアルカリ性の汚れ。汚れと反対の性質の洗剤がよく落ちる、と覚えておこう。

「じゃあ、洗剤は酸性とアルカリ性だけあればいいの?」と思うかもしれない。しかし酸性洗剤やアルカリ性洗剤は汚れ落ち効果が高い半面、手肌や、建材などの素材へのダメージも大きい。素材が傷むと変色したり、汚れがつきやすくなってしまったりすることも。

 そこで弱酸性、弱アルカリ性、中性洗剤の出番となる。合成洗剤の場合、界面活性剤など汚れを落とすさまざまな成分が入っているので、軽度の汚れならこれらでも十分に落ちる。「汚れの種類」「汚れの程度」「掃除する場所の素材」。この3つを見極めて適切な洗剤を選ぶのが、掃除の極意なのだ。