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《医師から余命宣告も…》5歳の白血病少女“闘病記” 「がん細胞を『鬼滅の刃』の鬼に例えて」「娘は今でも『頑張って病気を治す』といってくれるから……」

#2

2022/03/12

 連日、新型コロナウイルスの国内新規感染者数が万単位で発表され、もはやコロナとの共存が「日常」となりつつある。

 いっぽうで医療現場は今も逼迫が続いている。病床の数や輸血用の血液は慢性的に不足し、コロナ以外の病の発見・治療の遅れも指摘されている。毎日のように救える命が失われているのだ。コロナ対策に予算や人員を割かれることで、治療薬の研究・治験も遅れている。それが医療現場の現状でもある。

「文春オンライン」は3月3日、白血病と戦う5歳の少女に出会った。少女の名前は大田和瑠璃ちゃん。

 瑠璃ちゃんは3歳の夏に急性骨髄性白血病を発症、担当の医師からは「5年生きられる確率は12%前後」と言われていた。治療はすぐに開始されたが、抗がん剤の副作用にも苦しんだ。4カ月後におこなわれた骨髄移植手術は、唯一同じ型である小1の兄が手をあげた。数値も戻り、手術は無事成功したとおもわれた半年後のこと。瑠璃ちゃんに、白血病が再発してしまったのだ。(#1の続き)

白血病と戦う5歳の瑠璃ちゃん 家族提供

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保育園に戻る日を信じて

 母の涼子さんが振り返る。

「再発したときは本当にショックでした。元気になり、髪もやっと生えてきた頃で『もうすぐ保育園にも行けて、大好きなお友達とも会えるね』と話していた矢先でした。今でも保育園のお友達はとてもよくしてくれて、ビデオレターを送ってくれたり、季節のイベントで作ったものを差し入れしてくれたり、サポートをしてくれています。

 もう1 年以上通えてないから、退園扱いになってしまったのですが、それでも先生はまだ瑠璃のロッカーとか残してくれていつか戻る日を信じてくれている。本当にありがたいです」

闘病中の瑠璃ちゃん 家族提供

 瑠璃ちゃんが次に挑んだ療法は「ハプロ移植」と呼ばれる療法だった。

 ハプロ移植は血縁者の間でHLA(型)が半分適合したドナーから移植を行う方法で、一般的に1回目の移植から早い段階で白血病が再発した際におこなわれる療法だ。より強い免疫反応が期待できるいっぽう、身体に大きな負担がかかるデメリットもあるという。