ワットチェッカーを選ぶときに気をつけたいポイント
ところでワットチェッカーを選ぶ上で気をつけたいポイントのひとつに、電気料金の換算レートを書き替える機能を備えているか否かが挙げられます。
ワットチェッカーにおける電気料金は、本体に書き込まれたレート、具体的には「1kWh=〇〇円〇〇銭」という値に基づいて計算されます。レートが将来的に大きく変動した場合、本体内のレートを書き替えることができないと、電気代の計算がおかしくなってしまいます。
実際、筆者が過去に購入したワットチェッカーの中にはそうした製品があり、いまでは無用の長物と化してしまっています。以下で紹介する3製品はいずれも書き替えが可能ですが、実際に製品を選ぶにあたっては、事前に機能の有無を確認しておくことをおすすめします。
では、ここからは売れ筋のワットチェッカー3製品について、その特徴や違いを見ていきます。
実売1000円台で入手できる、リーベックス「ET30D」
最初に紹介するのはリーベックス「ET30D」です。実売1500円を切るリーズナブルな価格ゆえ、Amazonではベストセラー1位の常連となっている一品です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0089JCIE0
この製品の特徴は、後述の2製品と違って情報を表示する液晶画面が1行分しかないことです。シンプルイズベストといえばそうなのですが、表示できる値はリアルタイムの消費電力(W)に始まり、積算時間、積算料金、1時間あたりの料金、積算使用電力量(KWh)、積算CO2排出量(kg)と6種類にもおよぶため、すべての値を閲覧するのにボタンを6回も押さなくてはならず、少々手間がかかります。
また、5W以下の微弱な電力は測定できず、それゆえ家電製品のスタンバイ中に流れ続けている待機電力は測定できない場合があります(取扱説明書にも「測定できません」という注意書きがあります)。待機電力をカットすることがワットチェッカーの導入目的の一つであれば、本製品はやや不向きということになります。
このほか、液晶の視野角もあまり広くなく、さらに液晶の上下にある段差のせいで影ができやすく、特に薄暗い場所では見づらい印象です。また家電製品を接続するコンセント口が下ではなく本体右側面にあるため、ケーブルが横方向に突き出る形になるなど、配線のしやすさも好みが分かれそうです。
電気料金の換算レートは「27円/kWh」で、任意の値に書き換えることも可能なのですが、ほかの2製品と違って小数点以下が入力できず、ざっくりとした料金しか算出できません。
表示されるデータの種類はひととおり揃っており、機能としては及第点なのですが、細かい制限事項を見ていくと、後述の2製品とは価格以上の差はある印象です。