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演劇スクールの開校目前で校長が昏睡状態に…公演は3週間後、出資者を満足させられるのか 「シアター・キャンプ」を採点!

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〈あらすじ〉

 ニューヨーク州北部、緑豊かな湖畔にある演劇スクール。ここでは毎夏、ミュージカルスターを目指す子どもたちを集めて“演劇キャンプ”が開催されていた。子どもたちを指導するのは、レベッカ(モリー・ゴードン)をはじめとした、個性的で優秀な教師陣だ。

 ところが、今夏の開校を目前に、校長ジョーンが倒れ、昏睡状態に。急遽、息子トロイ(ジミー・タトロ)が経営を引き継ぐが、彼は演劇の素人。そのうえスクールの経営は火の車であることが発覚。存続のためには、3週間後の公演を成功させ、出資者を満足させる必要があるが――。

〈解説〉

 カオスなキャンプで、傑作ミュージカルが誕生するまでをモキュメンタリーで(ドキュメンタリー風に)描く。『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』の俳優モリー・ゴードンの監督デビュー作。共同監督はニック・リーバーマン。93分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆話の先は見えているのに、子供達がミュージカルに向かってゆく様子はやっぱり楽しい。個性の表現や笑わせ方も適切。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆若い俳優の全力疾走は好感度が高いし、モキュメンタリー形式も効果的。キュートすぎて、アホの血中濃度が低いのが難。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆子どもたちの声が驚くほど気持ち良い。資金難で失業しかけている大人たちの深刻さをホッコリ煙に巻く演出も楽しい。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆ふざけた笑いに脱力しつつガチな芸に目を瞠る。モキュメンタリー形式の語りの温度感も絶妙。瑞々しい才気溢れる快作。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆フィナーレまで上下激しいがメッセージ性が高いモキュメンタリー。サマーキャンプという場に慣れていると入り易く笑う。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

『シアター・キャンプ』(米)
10月6日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
https://www.searchlightpictures.jp/movies/theatercamp

演劇スクールの開校目前で校長が昏睡状態に…公演は3週間後、出資者を満足させられるのか 「シアター・キャンプ」を採点!

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