(9) 通路側に座りたいなら中央の通路側を選べ
通路が2つある航空機の場合、通路側の座席は4か所存在する。しかし、窓側の席とつながっている通路側の席と、中央部にある通路側の席はあきらかに条件が異なる。たとえば、
○○● ○○○ ●○○
この黒丸の通路側の場合、自分の隣に2人座る可能性があり、この2人が出入りするたびに席を立たなくてはならない。しかし、
○○○ ●○● ○○○
この黒丸の通路側の場合、自分の隣の人が出るときに自分が立たなくてはならない可能性は0.5人分だ。さらに隣2人が知り合いであれば知り合いの側から外に出るだろうから実際の可能性はもっと低くなるといえる。
次に3-4-3の配列の機体で、比較的空席が多い状態と仮定して考えてみたい。
○○● ○○○○ ●○○
この黒丸の場合、隣席が空いたとしても多くの場合、窓側の席は埋まっているから、隣席1席を窓側の客と共有することになる。そうなるとおたがいに遠慮して、結局隣席をあまり有効に使えないケースが多い。ところが、
○○○ ●○○● ○○○
こうした配置の場合は、隣席が2席空く可能性は高くなる。そうなると、中央部の通路側で1人ずつ占有したとしても、中央の席はそれぞれ自分が1席分確保できるだろう。
こうしたことから、通路側なら中央の通路側を選ぶメリットは明らかである。
(10) オーロラを上空から堪能するための条件
シビアな話題が続いたので、最後はなごやかなテーマを。冬の北極圏上空を飛ぶフライトの場合、忘れてはならないのがオーロラの存在だ。筆者も何度か機上からオーロラを観賞したことがあるが地上とは異なり、雲などに遮られる可能性もなく、寒い思いをする必要もない、最も気軽なオーロラ観賞の方法といえるだろう。
前提となるのは北極圏通過の間、夜間となること。日本発着のJALやANAの場合、ヨーロッパから日本に向かう便と日本からアメリカ東海岸に向かう便で進行方向左側つまりA席を確保するとオーロラが見られるかもしれない。前述したFlightAwareで搭乗予定の便名を検索すれば、飛行ルートのどの部分が明るいところを飛び、どの部分が暗いのか一目瞭然となるのでぜひ活用したい。
OnTrip JAL 旅コラム 機上の絶景-Ⅱ
https://tabi.jal.co.jp/tabicolumn/2015/01/15p.html/