「android恥ずかしい」「androidいじめられる」「androidをiphoneみたいにする」――若者に人気のSNSで「Android」と検索欄に打ち込むと出てくる不穏なワードの数々。本当にAndroidスマホを使うといじめられるのか? 若者たちはAndroidスマホにどんなイメージを抱いているのか? ITジャーナリストで成蹊大学客員教授の高橋暁子氏が解説する。
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10~20代の若者から強い支持を集めるTikTokで「Android」で検索すると、驚きの検索候補が現れる。
「android恥ずかしい」「androidいじめられる」「androidをiphoneみたいにする」
一方で「iPhone」と検索したときにはこのような候補は現れない。「iphone16」「iphone裏ワザ」「iphoneケース」など、当たり障りのないものばかりが並ぶ。
火のないところに煙は立たないではないが、こうした検索結果が表示されるのは、実際にそれを検索する若者、悩む若者がいるからに違いない。若者にとって、Androidを持つことは本当に恥ずべきことなのか。iPhoneじゃなければ、いじめられるのか。
保護者の懐を直撃する「iPhoneねだり」
今、子どもにiPhoneをねだられて頭を抱える保護者は多い。
「あんな高いものを本当に買う必要があるのか。私はAndroidなのに…」と、ある50代女性は眉をひそめる。一方で、別の50代男性は娘から「友達の誰と誰がiPhoneを使っている」と熱心にプレゼンされた。それを聞いて彼は「娘が仲間内で浮くと嫌だ」と感じ、iPhoneを購入してあげたという。
知ってのとおり、iPhoneはAndroidスマホよりも高額だ。最新機種であれば、20万円近く。とてもではないが、子どもに気軽に買える値段ではなくなっている。しかしその一方で、多くの子どもがiPhoneへのこだわりを見せ、保護者の懐を直撃する事態となっている。
筆者は毎年、講師を務める大学の受講生に対して、「使用しているスマホのOS」についてのアンケートを取っている。年によってばらつきがあるが、1~2年生を中心とした200~300名程度の大学生の男女を対象としたものだ。その結果が、これである。