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その2:パフォーマンスはiPhoneが優勢?

 純粋な処理能力に関しては、ハイエンドにあたるiPhoneに対して、Pixelはベンチマークなどの数値はそれほど高くありません。Pixelシリーズのフラッグシップモデルではあるものの、純粋なパフォーマンスよりも、AIを使った場合の処理性能などに重きを置いていると言われ、各種ベンチマークでも高いスコアを叩き出すiPhoneに比べると、分の悪さは否めません。

ベンチマークではPixelは不利で、iPhoneに倍近い差をつけられることもしばしばです。これはGoogle Octane 2.0のスコア(左がiPhone、右がPixel)

 ただし実際に使っている限り、Pixelについても決してもっさりしているわけではなく、至って快適に使えます。いわゆる低スペックスマホのそれとはまったく別で、あくまでベンチマーク上の問題であることは留意しておく必要があります。

 またこれ以外の性能にまつわる部分については、Wi-FiはどちらもWi-Fi 7対応だったり、USB Type-Cポートを用いたデータ転送は共に10Gbps対応だったりと、通信や転送にまつわる部分では、両者に規格上の大きな差はありません。

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その3:カメラの性能や写りの傾向は?

 カメラに関しては、どちらも標準レンズに加えて、超広角レンズ、さらに望遠レンズを搭載しており、光学ズームは両者ともに最大0.5~5倍まで対応します。かつてはPixelは超広角に弱く、部屋の中などで広い範囲を撮るのが苦手でしたが、現在は両者ともにほぼ差はありません。

 全体の画作りの傾向としては、iPhoneは全体的に明るくなるのに対して、Pixelは実際の明暗をそのまま落とし込んだ色合いになることが多いようです。iPhoneは派手め、Pixelは堅実という表現が、しっくり来るように思います。ただしどちらのモデルも、用いるレンズによって色合いに違いがあることから、このパターンに当てはまらない場合もしばしばです。

iPhoneで超広角レンズで撮影した室内。かなり広い範囲まで収められています。色合いはかなり明るく派手めです
Pixelで同じ室内を撮影した様子。かつて超広角が0.7倍までしか対応しなかった頃と異なり、iPhoneとほぼ同じ範囲が撮影できます。色合いは全体的に地味め
こちらはiPhoneによるマクロ撮影。数センチの距離まで寄っていますが、きちんとピントが合います。色合いはかなり派手です
こちらはPixelによるマクロ撮影。こちらも数センチの距離からの撮影が可能です。色は濃い目ですが、そのぶんディテールが飛ぶことなくしっかり描写されます

 最近のスマホは、AIによる補正のせいで、被写体に本来なかったディテールが追加されたり、形状がゆがむことがしばしばあります。iPhoneとPixelでは、他社のスマホと比べるとこうした傾向は控えめですが、デジタルズームを使った場合には、iPhoneは真っ直ぐな物体が歪んだり、Pixelは細かいディテールが失われてのっぺりすることがあります。このあたりは一長一短です。