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 またiPhoneは、高倍率で撮った時に望遠レンズが使われずに低倍率のレンズとデジタルズームの組み合わせで撮影されてしまったりと、あとから見て「おやっ」と首をひねるケースが突発的に発生することがあります。以前からiPhoneとPixelの2台持ちをしている筆者は、撮影ミスをしたくない場合にはPixelを使うことが多いのですが、今回のモデルチェンジ後もそれは変わらなそうです。

 ちなみにデジタルズームはiPhoneが最大25倍、Pixelが最大30倍まで対応します。数値上はPixelのほうが高倍率ですが、かつてiPhoneが15倍/Pixelが30倍だったのと比べると、それほど差はなく、実際に撮影した画像も、サイズ差は感じられません。倍率だけについて論じるならば、両製品は互角と言っていいでしょう。

写真の赤丸の部分にある鉄塔をデジタルズームで撮影してみます
iPhoneでデジタル25倍ズームで撮影。ピントは合っており、手前の山の起伏もやや強引な補正ながら描写できていますが、真っ直ぐなフレームが組み合わさっているはずの鉄塔が歪んでいるように補正されてしまっています
Pixelでデジタル30倍ズームで撮影。鉄塔はシャープに描写されており歪みもありませんが、一方で手前の山の起伏はほとんど失われてしまっています

その4:iPhone/Pixelならではの付加価値は?

 独自の付加価値について見ていきましょう。iPhoneは、任意の機能を割り当てられる「アクションボタン」を搭載するほか、画面を横向きにしてカメラの撮影を行う時にシャッターボタンとして機能する「カメラコントロール」というボタンを搭載しています。後者は今回のiPhone 16シリーズで初めて搭載されたギミックです。

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 このうちアクションボタンは、あれば便利なのは事実ですが、有効な使い方を見出すまでが一苦労なのと、隣の音量ボタンと取り違えやすいという問題もあり、機能としては一長一短です。またカメラコントロールに関しては、長年スマホを使ってきて画面タップによる撮影に慣れてしまった現在、率直にあまり便利とは感じません。他機種では使えない操作方法である点も含めて、評価が難しい機能です。

iPhone 16シリーズからは全モデルに搭載されるようになったのがこのアクションボタン。任意の機能を割り当てられますが、便利な用途を見出すまでが一苦労で、人によって評価は分かれそうです
カメラコントロール。本体の右側面、アクションボタンとは反対側に搭載されます
押し込むとシャッターボタンとして機能するほか、半押しやズームの倍率調整に使えるのですが、押し方にコツが必要で、これならば画面上でのタッチ操作でよいかも? と思わされることもしばしば

 Pixelについては、被写体の温度を測定できる温度センサーを、カメラレンズの隣に搭載しています。もっとも表面の材質を選択しなければ正確な測定が行えなかったり、被写体に数センチの距離まで近づかなくてはいけなかったりと制約も多く、測定データの信頼性はいまいちです。被写体の温度分布をサーモグラフで見せてくれる機能もありません。