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――今年最後のホームランとなった18号(9月11日、インディアンスの右腕、アダム・プルッコのスライダーを弾丸ライナーでライトスタンドへ突き刺した)を打ったとき、「頭にない球種だったのに反応して突発的にいいスイングができた」とコメントしていました。ようやくいい手応えが残ったということだったんでしょうか。

「そうですね。基本的には何も考えずに打てるようにするというのがベストだと思っているので、それを今年はずっと練習してきました。去年よりも数字は下がっていますけど、それが成長にがっていないということではなくて、むしろよくなっていると思っているんです。自分のレベルが上がれば、見つけることも多くなりますから」

©文藝春秋

大谷翔平のピッチャーとしての理想

――メジャー2年目はバッター一本で出続けたわけですが、毎日、試合に出ることでメジャーのピッチャーの技術やレベルを思い知らされたということはありましたか。

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「それはありました。ピッチャーによって感じることは違うんですけど、たとえばヒューストン(アストロズ)の3人はそれぞれの持ち味が違って厄介でしたね。(ザック・)グレインキー投手のコマンド力(狙い通りに投げる能力)はすごくて、力のあるボールで三振させられるというより打ちあぐねるというイメージがあります。(ゲリット・)コール投手は一個一個のボールの力がすごいので、甘かったとしてもファウルにさせられる感じですね。バーランダー投手はその中間のイメージで、両方とも持っているハイレベルなピッチャーです」

――そういうピッチャーをバッターとして見続けて、ピッチャーとしての理想が進化したり、変わったりはしませんでしたか。

「こういうボールが投げられればもっと打ちにくくなるのかなというのはありました。全部を持っていればそれは打たれないピッチャーなんですけど、自分がどういうタイプなのかなということも合わせて考えながら、こういうピッチャーを目指すのがいいのかなということは出てきました」

――アストロズの3人を見て、ピッチャーとしてどうなりたいと思いましたか。

「まだ僕はグレインキー投手のようにコマンド力で勝負するイメージではないと思います。もちろんそういう能力が必要ないということではなくて、今は一個ずつのボールの力で抑えていくコール投手のような雰囲気のほうが近いのかなと思います。そのためには、4つ(ストレート、カーブ、スライダー、フォーク)のボールの精度を上げていくことが大前提になりますね」