「自分も死んでしまいたい」と漏らすようになり…
「社長はイブちゃんが死んでから、『自分も死んでしまいたい』と話すようになりました。最初は私にかまってほしくて言っているんじゃないかと思いましたが、泣きながら言っていることもあったので、本気かなと思い始めました。ネットで『死にたいと言っている人への対応』を調べたりしました。
亡くなった日も、『老人 頭がおかしい』とか『老人性鬱ってどんな病気』と検索しました。調べた結果、長年飼っていたペットが死ぬと、老人性鬱になることがあると知りました。社長の感情の浮き沈みが激しいのはこれか、と思いました」(同前)
確かなのは、野崎氏が致死量の覚醒剤を何らかのかたちで経口摂取したことにより、急性覚醒剤中毒で死亡した事実。
「検察側は冒頭陳述で『自殺や事故の可能性はない』とし、これまでの証人尋問を通して野崎氏に自殺の兆候がなかったことや、覚醒剤に手を出すような人物ではないことを強調しています。当日、野崎氏に覚醒剤を摂取させることができたのは、須藤被告以外におらず、動機もあると。
一方、否認する須藤被告は、野崎氏本人が覚醒剤に関心を持っていたことを証言。弁護側は、野崎氏自ら使用したことによる自殺や事故死の可能性も完全に打ち消せていないことを強調したいものと思われます」(司法担当記者)
須藤は弁護側の質問を通して、「覚醒剤 過剰摂取」「覚醒剤 死亡」などと検索した履歴があるのは、野崎氏から覚醒剤の購入を頼まれて調べた結果、関連ワードとして登場した動画を視聴したからだと主張。だが、覚醒剤購入前の時点で「老人 完全犯罪」「トリカブト殺人事件」などの言葉を検索していた事実には触れていない。
3期日にわたって行われる被告人質問は、11月11日、15日と続く。弁護側の質問が終われば、「被告は野崎氏の莫大な財産を目当てに結婚し、覚醒剤を使って完全犯罪を行った」と見なす検察側のターンに。注目の公判は、最大の山場を迎えている。
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