――容姿へのコンプレックスがあった中で、顔を出して発信することに不安はなかった?
綾瀬 それこそ、自分の顔をさらして「ブス」とか言われたらほんまに耐えられないと思って4年ぐらい温めていたんですけど、就職先もなくなったので、えいやっとはじめちゃった感じです。
「精神的に不安定な時はメイクが濃くなりやすい」YouTubeでメイク動画を発信しているが…
――メイク動画を発信している綾瀬さんでも、メイクが嫌になる日もある?
綾瀬 めっちゃありますよ。外に出る時は自分の中で合格点の顔じゃないと外に出られないので、面倒な日は外に出ません(笑)。
――宅配便を受け取るくらいならすっぴんでもOK?
綾瀬 めっちゃ顔を下げながら、「ありがとうございます、ありがとうございます」って言ってすぐ家に入ります(笑)。
――半年前の動画と今では、またメイクの雰囲気が違いますよね。
綾瀬 それで言うと、精神的に不安定な時はメイクが濃くなりやすいですね。私だけじゃなくて、わりと皆そうだと思います。
「ルッキズム反対だけど、私のような人間が一番こだわってる」外見至上主義に思うこと
――外見至上主義に対して思うことは?
綾瀬 私自身は苦しんできた側なんで、ルッキズム反対なんですけど。でも、やっぱりアイドルは好きだし、きれいな女の人が好きなんです。
だから、逆に言ったらルッキズムというのは、ルッキズムに苦しんできた人が促進してると思っていて、私のような人間が一番こだわってるんですよ。
――もともと容姿が整っている人は、悩みやこだわりを持ちにくいと。
綾瀬 容姿端麗で生まれてきて、顔で悩んだことのない人ほど、「人間、顔じゃない」って言う、みたいな。
――その人たちは本気でそう思っているんですよね。
綾瀬 平気で、「顔なんて気にすることないし、ちいちゃんだって十分かわいいじゃん」みたいに言うんですよ。私も、「人は顔では測れない」と思いつつも、一方で、「それは綺麗事だよね」とも思っていて。
それこそ、うちのお母さんはメイクも要らないくらい目鼻立ちがきれいなんで、それには憧れますけど、やっぱり自分がいろいろ悩んできたからこそできる発信があるし、自分のアイデンティティは、悩みあってのものだと思ってます。