結婚への意思を「はぐらかされた」ら…
今交際している彼とは、1年ほど前に婚活アプリで出会ったという。彼は独身だが、お互いに仕事が忙しいので会えるのは月に1、2回。夕食を食べてホテルへ行くのがお決まりのコースで、休日に会うことはほとんどない。E美さんが、彼が自分とつき合っているのは「体目当て」だと思い込んでいるのはそのせいだった。
つき合い始めの頃に「結婚のことはどう考えているの」と聞いてみたことがあるという。「今は仕事が忙しくて無理だけれど、そのうちに考えたいと思っている」と彼は言ったそうだ。その返答に、E見さんは「はぐらかされた」と感じた。男性心理に立ってみると「急に言われても……。まだ付き合って日が浅いし、今は結婚を真剣に考えるのは先送りにしたい」という状態であったことが想像できる。
E美さんが過去につらい思いをしたことは事実だろう。けれど、現在はどうだろうか。今の彼は「体目当て」でE見さんとつき合っているなどとは言っていない。現段階での結婚への意向を正直に話したことを「はぐらかした」と決めつけているのは、E美さん自身だ。
もし、E美さんが「結婚したい」と強く思っているならば、「私は結婚したいから、あと1年待つつもりはない。でも、私はあなたと結婚できたらうれしい」と自分の気持ちを伝えることをすすめる。あとは、彼に考えてもらえばいい。
そもそもE美さんは彼のことがそんなに好きなのかと質問してみると、どうも「自分は一人ではなく、相手がいる」という状態こそが大事なように感じた。これでは、相手が煮え切らないのも当然だろう。
入院のことを彼に伝えると…
E美さんはこれまで、「自分はブサイクだ」「私には既婚者しか近づいてこない」「私とつき合っている人は体目当てだ」などと、E美さん自身に対して、あまりにも失礼な言葉をかけ続けてきた。
「婚活をするよりも、自分にひどい言葉をかけてきたことを自分自身に謝罪してください」と私はE美さんに伝えた。「その上で、『私には幸せになる価値がある』と自分に言い聞かせてください。「幸せになる」といっても、E美さんにとって何が『幸せな状態』なのかは本人にしかわかりません。今のE美さんに必要なのは、婚活よりも自分と対話することです」と。