野球コラムの書き方を楽しく学ぶ「文春野球学校」のメンバーが、ほとばしる野球愛で執筆した「偏愛選手名鑑」。通常の野球名鑑には載っていない情報と情熱をお楽しみください!
◆◆◆
[はじめに]
優勝を信じ輝いてたキラキラの8月……9月、まさかの大失速と悪夢だった昨シーズン。これも愛するカープと新井さん、しかと受け止めた! 今年のキャッチフレーズは『遮二無二』。1位しかない、他は断ち切って優勝に一直線じゃ。ぶち応援しとるけえ、頑張りんさい! 今季は「カープ女子3人組」で世界に鯉愛を叫びます。
(カープ執筆チーム監督:あらいずみ)
----------
【監督】
25 新井 貴浩 (あらい たかひろ) 1977年1月30日生まれ
監督1年目2位、2年目8月まで首位。だが名将街道まっしぐらかと思われた9月に落とし穴が! やはりこの人にスマートな野球人生はなかった。「痛みをともなっても変化する」と宣言し“遮二無二”野球に取り組む。 (ふたまたみ)
【投手】
12 大道 温貴 (おおみち はるき) 1999年1月20日生まれ
昨年は4登板のみ。9月の失速時「大道がいれば」の状況も一軍不在、ファンも悔しかった。23年48登板は夢じゃないはず。今季はキャンプ初日からブルペン入りし要所で復活をアピール。再び、大道ソウルで魅せる。 (あらいずみ)
13 森浦 大輔 (もりうら だいすけ) 1998年6月15日生まれ
ナルトの「シルエット」が流れたらこの人。忍者感のある佇まいが好き。昨季は朝食にもち5個を食べ体重増。バッサバッサと三者三振、しれっとイマキュレートイニングをやってのけちゃった。今年ももちトレ継続中。 (つねひろみ)
14 大瀬良 大地 (おおせら だいち) 1991年6月17日生まれ
ついに出た! マエケン以来のノーヒットノーラン。今年も大地は健康第一。怪我なく完全試合を目指してほしい。お好み焼きはデリバリーで頼むほど好き。新たに結んだ契約は2年だけど生涯広島ってことでええよね? (つねひろみ)
16 森 翔平 (もり しょうへい) 1998年1月1日生まれ
数年前は左投手不足が悩みだったのが今シーズンは12人に。順調に“サウスポー王国”を築きつつあるカープ。その一人として、4年目の今シーズン開幕ローテーションに食い込むことができるか、まずは注目したい。 (ふたまたみ)
17 常廣 羽也斗 (つねひろ はやと) 2001年9月18日生まれ
昨季は9月に初登板初先発初勝利をあげ、チームが歴史的大敗を喫した9月の黒歴史に唯一輝くキラ星となった。今季は怪我なく準備をしてキャンプに臨みローテーション入りをアピール。侍ジャパンにも選出された。 (ふたまたみ)
18 森下 暢仁 (もりした まさと) 1997年8月25日生まれ
昨年6月マダックス(100球未満完封)と猛打賞を同時達成。鉄腕・稲尾和久以来56年ぶりでカープの神様仏様、暢仁様。昨年末にMLB挑戦を公言。初の開幕投手に指名され、鯉のエースとしてチームを優勝に導く! (あらいずみ)
19 床田 寛樹 (とこだ ひろき) 1995年3月1日生まれ
昨季チームトップタイの2桁勝利をあげた左のエース。オールスター戦では代打でヒットを放ち“打てる投手”の姿も見せた。誠也・龍馬に続いて矢崎もチームを離れ同級生がいなくなってちょっと寂しい(涙)。 (ふたまたみ)
20 栗林 良吏 (くりばやし りょうじ) 1996年7月9日生まれ
鯉の「絶対的」守護神。昨季は38セーブ、通算100セーブを達成もオフに右肘手術を発表。痛みを押して投げてたのか、スマン(泣)。超がつく頑張り屋ゆえ、いつも目一杯。無理は禁物だが、今季も最後は頼んだぞ。 (あらいずみ)
21 中﨑 翔太 (なかざき しょうた) 1992年8月10日生まれ
オフに前監督の佐々岡邸に飯田スコアラーと一岡アナリストと共にお呼ばれ。関係性が変わっても続いている仲の良さが素敵。投手の打撃レベル高めのカープだけれど、打撃練習は「やりません」って、そりゃそうだね。 (つねひろみ)
22 髙 太一 (たか たいち) 2001年7月26日生まれ
昨季最終戦で2イニングを無失点に抑え初登板初ホールドをあげて同期の滝田、仲田と共に一軍デビューを果たした。大学時代も二軍戦でも先発・中継ぎどちらもこなし、今後どのように起用されるのかも楽しみなところ。 (ふたまたみ)
24 黒原 拓未 (くろはら たくみ) 1999年11月29日生まれ
173㎝の身体を目一杯使って力投する姿は『マウンドの黒豹』。山あり谷ありのプロ1、2年目を糧に、昨季は念願のプロ初勝利、結果53登板と大躍進をした。手を震わせサインを頼むファンにも優しくて、す・き。 (あらいずみ)
26 益田 武尚 (ますだ たけひさ) 1998年10月6日生まれ
昨季はサイドスローに転向。開幕一軍を掴んだが定着できず、三軍での調整を経験と苦しいシーズンだった。秋以降もフォームの見直しを続け、投球感覚も良くなってきたと言う。とにかく一軍で投げる、それが目標。 (ふたまたみ)
28 佐藤 柳之介 (さとう りゅうのすけ) 2002年11月1日生まれ
富士大からドラフト2位
ひと目見た瞬間に思った「なんて福福しい顔!」。即戦力としても期待の高いルーキーが、カープを日本一に導いてくれそう。黒田アドバイザーからの助言を胸に、スプリットに磨きをかける。大物になる予感しかない。 (つねひろみ)
29 ケムナ 誠 (けむな まこと) 1995年6月5日生まれ
アーティストと親交を深めたり、一人旅で友達を作ったりとコミュニケーション能力の高さはトップレベル。この人野球以外でも生きていけるんじゃ......。ってダメダメ、私達にはケムナが必要。飛躍の年となれ! (つねひろみ)
30 滝田 一希 (たきた かずき) 2001年12月28日生まれ
昨季最終戦、引退する野村祐輔から引き継いだプロ初登板。マウンドで鼻から覗くのは白い詰め物、まさかの鼻血も好投し初勝利を手に。好物は亡き母の「甘くてとろとろのオムライス」、2年目は一軍定着を空に届ける。 (あらいずみ)
34 高橋 昂也 (たかはし こうや) 1998年9月27日生まれ
2年連続一軍登板がなく土俵際だった昨季、最終戦で1イニングを無失点に抑えプロ初セーブをあげて復活の兆しを見せた。今季こそは一軍に定着して、坂倉との同級生バッテリーを是非とも見たい。楽しみにしとるよ〜! (ふたまたみ)
35 赤塚 健利 (あかつか けんと) 2001年7月1日生まれ
小学校卒業時で175㎝って、は? 身長195㎝の重量型右腕。昨季は力んでしまい結果を出せずも、ドンマイこれから。高校の恩師・森昌彦コーチの「息の長い選手になって欲しい」の言葉を胸に、まず一軍初登板を。 (あらいずみ)
36 塹江 敦哉 (ほりえ あつや) 1997年2月21日生まれ
昨年から下げた左腕がピタリとハマり大活躍。新井監督から開幕投手に指名され(のちに撤回!)「両親が楽しみにしているので頑張りたい」とコメント。愛あるイジりに難なく答える。これができてこそ中継ぎエース。 (つねひろみ)
39 長谷部 銀次 (はせべ ぎんじ) 1998年7月29日生まれ
杉田玄白の子孫以外、なかなか話題に上がらない! では、ちょっと寂しい。一軍登板の機会は少ないが、杉田玄白は江戸時代に平均寿命の倍ほど生きた人だから、銀次くんも息のながーい投手になるはず。そう信じてる。 (つねひろみ)
41 鈴木 健矢 (すずき けんや) 1997年12月11日生まれ
日本ハムから現役ドラフトで移籍
「鯉のサブマリン」が久々に誕生。小食で痩せやすいと聞いたけど食べ物は口にあった? “度付きサングラス”はいつかけるんね? サイドスローの大先輩・安仁屋宗八おじいちゃんとはもう話した? もうたまらんわ。 (あらいずみ)
42 J.ドミンゲス (ジョハン・ドミンゲス) 1996年1月18日生まれ
ホワイトソックスから新加入
ドミニカ出身選手が5人もいて寂しさはないだろう。カープアカデミー在籍経験もあるから日本野球は理解している。さあ、活躍する土壌は整った。力強い直球と多彩な変化球で打者を翻弄してくれ。日本の漫画が大好き。 (ふたまたみ)
43 島内 颯太郎 (しまうち そうたろう) 1996年10月14日生まれ
昨季は安定感を欠き二軍再調整も経験したセットアッパー。結果はチームトップタイの11勝で6敗という先発投手みたいな成績に。課題である第三の球種習得に励み、今季は安定感を取り戻して再び8回に君臨するぞ! (ふたまたみ)
45 松本 竜也 (まつもと りゅうや) 1999年9月18日生まれ
「個人的に苦しいシーズンだった」と言う昨季。伸びのあるストレートを更に磨いて今年は腕を振りまくってもらいたい。2月ヤクルトとの練習試合では1イニングわずか6球という好投を見せた。今年こそ野球で結果を。 (つねひろみ)
46 河野 佳 (かわの けい) 2001年8月23日生まれ
昨年はプロ初セーブ、11試合連続無失点と大躍進。広陵時代に「投手クビ」を「2度」も言い渡した恩師・中井哲之監督もさぞ嬉しかったはず。2016年の優勝パレードは見に行ったそうだが、今季はうちらに見せて! (あらいずみ)
47 斉藤 優汰 (さいとう ゆうた) 2004年5月27日生まれ
自主トレの大瀬良塾で腕を振った22年のドラ1。お昼にむさしの若鶏弁当を3つも食べ、わんぱくぶりを見せた期待の若鯉。コントロールに課題が残るも、今年こそ一軍登板を達成したい。兎にも角にも、大きくなれよ。 (つねひろみ)
48 アドゥワ 誠 (あどぅわ まこと) 1998年10月2日生まれ
昨季チームに初勝利をもたらしたのは彼だった。広島にとって特別な日である8月6日にプロ初完封勝利をあげた。初めてローテーションを完走しても「自分にあまり期待していない」と言い放つクールなナイスガイ。 (ふたまたみ)
53 岡本 駿 (おかもと しゅん) 2002年6月12日生まれ
甲南大からドラフト3位
甲南大学初のプロ野球選手。本格的に投手となったのは大学からということだが無事一軍キャンプを完走。大学の卒業論文で「カープの経営史」をまとめるという座学から入った変わり種。これからの歴史に貢献してね。 (ふたまたみ)
65 玉村 昇悟 (たまむら しょうご) 2001年4月16日生まれ
あどけな顔の玉ちゃんももう6年目。今季の目標は「150イニング」と宣言。頼むよ、君ならできるはず。FA移籍した九里(オリックス)の穴を埋めるのは“玉”ちゃんしかいない。シーズン通してローテを回してね。 (つねひろみ)
66 遠藤 淳志 (えんどう あつし) 1999年4月8日生まれ
昨季は中継ぎで3試合の登板にとどまり、もはや期待の若手先発候補ではないことを痛感した。それでも二軍では安定した成績を残しており、キャンプでは猛アピール。今季こそ先発ローテーション入りを果たしたい。 (ふたまたみ)
67 菊地 ハルン (きくち はるん) 2007年1月21日生まれ
千葉学芸高からドラフト5位
小学校卒業時で176㎝って、え? 身長2mはプロ現役最長身タイ、真上から振り下ろす直球が武器の超大型右腕。頭をぶつけるので常に上を気にして生活しているが、大野寮では足がベッドからハミ出ず安心していた。 (あらいずみ)
68 T.ハーン (テイラー・ハーン) 1994年8月30日生まれ
さすがMLBで大谷さんを抑えた男。昨季は35試合登板17ホールド防御率1.29と大活躍。他の助っ人が離脱する中、孤軍奮闘、ありがとう。広島には慣れたかな? 秋に第一子ブライソン君が誕生。今季も頼んだ! (あらいずみ)
70 日髙 暖己 (ひだか あつみ) 2004年9月16日生まれ
19歳でまさかの移籍を経験。昨年は慣れるのに精一杯ながらも二軍で2勝、ようやったよ。地元宮崎・日向市は幻の柑橘類ヘベスの原産地。同じように味と香りの「バランス」良く爽やかに育って欲しい。今季は一軍だ。 (あらいずみ)