私は石破首相は辞めるべきだと考える
私は昨秋、総裁になった石破氏を見て「誰が総裁になっても苦戦したであろう次の衆院選。負けたら石破氏の責任であり、勝ったら裏金問題は無くなると期待している人がいる。どっちみち使い捨てなのである。この状況にいつ気づくのか」と書いたが、やはりこういう状況になってきた。石破首相はやめる必要はないという60%の世論は、安倍派を中心とした石破嫌いに“商品券が使われている”だけとバレていたのかもしれない。
さてここまで書いてきたが私は石破首相は辞めるべきだと考える。辞めろではなく、辞めたほうが良いと薦めたいのだ。今スパッと辞めれば石破政権唯一のレガシーになるからだ。政治とカネのハードルは間違いなく今後厳しくなる。もうこれぐらいしか実績はのこせないのではないか。
思い起こせば、石破政権とは何だったのだろう。党内で嫌われている石破首相は開き直って自分の色を出していくかと思いきや、どんどん自民党に取り込まれた。首相就任直後に野党各会派へのあいさつ回りをした際に「石破カラーを出して頑張ってください」と声をかけられると、「出したらぶったたかれるでしょ」「出すと国民は喜ぶ、党内は怒る」とあっさり語っていた。この時点で石破首相になっても何も変わらないのだと感じた。
もちろんすべて激変させることは難しい。でも首相のあいだは何もしない、すべて取り込まれるというなら何のために首相になったのかわからない。石破氏は自民党の中では比較的、困っている人や弱い人に寄り添う立場に見えたが首相就任後はそんな姿を微塵も見せない。高額療養費引き上げの件、選択的夫婦別姓の議論、差別発言を繰り返す杉田水脈氏公認の件。悪いこと言わないからもう辞めたほうがいい。
仮にこのままずるずると続けて追い込まれて退陣したら誰も石破氏の言葉に耳を傾けなくなるだろう。どうせ自民党への提言や批判は営業用とバレてしまったのだから。なので今、石破氏は首相の座どころか政治生命の大ピンチなのだと思う。逆転があるとしたら今すぐ自分から辞めて「俺は10万円で辞めた、お前らはどうなんだ」と裏金議員を追及することだと思うのですがいかがでしょうか。