3月23日投開票の福岡県知事選で再選を果たした服部誠太郎氏(70)。午後8時に当選確実の報が出る盤石の戦いを見せたが、選挙戦では、服部氏が推進してきた県の政策をめぐり、対立候補から「無駄遣い」と激しい批判があがっていた。それが、「ワンヘルス」事業だ。

陣営で挨拶する服部氏

石竜、ビニール傘…謎モニュメントに3億円

「人の健康、動物の健康、環境の健全性はいずれも関連していることから、これらを一体的に守っていくという考え方。福岡県では、こうした取り組みを世界にアピールする国際フォーラムを開催したり、県産の農林水産物を認証する『ワンヘルス認証』を創設したりと、その事業は多岐に渡っている。22年度から4年間のワンヘルス関連予算は当初予算ベースで計100億円を超えています」(県政担当記者)

県営公園に突如現れたモニュメント

 とくに疑問視されているのが、福岡県筑後市の県営公園に建てられた3つのモニュメントだ。公園の関係者が語る。

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「2022年に公園の入り口に突如『ワンヘルス・カーボンゲート』という炭素繊維を使った螺旋型の巨大な建造物と、『石龍』と名づけられた謎の石像が作られました。また、少し離れた場所には『カーボン・ハット』という名の巨大なビニール傘のような作品も設置され、記念式典も開かれました」

炭素繊維のひもが貼られているという

 ゲートとハットの設計には建築家の隈研吾氏が協力しており、これら3つのモニュメントにかかった事業費はおよそ3億5千万円。「週刊文春」記者は投票日である日曜日の昼間に公園を訪れたが、公園にいた市民は誰一人としてこの“3億円モニュメント”に関心を示していなかった。

 なぜ、「ワンヘルス」にこれだけの巨大予算が投入されているのか。実はこの事業の背後には、「福岡政界のドン」と「銀座の女帝」の存在が――。

 現在配信中の「週刊文春 電子版」では、ワンヘルス政策が推進されるようになった経緯や、銀座の女帝の正体とその関わりについて詳報している。

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