フィリピンにたどり着いたところまでは確認できているが…
見立は2012年9月、東京・六本木のクラブ「フラワー」にいた客を敵対相手と誤認して集団で叩き殺し、殺人容疑等で逮捕状が出ている重要指名手配犯。インターポール(国際刑事警察機構)を通じて各国に身柄の拘束を求める「赤手配」をされている。
捜査関係者が明かす。
「見立が日本出国後、フィリピンにたどり着いたところまでは確認できているが、その後の行方が確定できないまま時間ばかりが過ぎていた。見立と近い山口の身柄拘束は所在をつかむチャンスだ」
見立が東南アジアに留まっているのではないか、という見方は警察内でも有力視されていたという。
「当初、現地警察に賄賂を渡してフィリピンに留まっているとの見方が支配的でしたが、トラブルになって同国で身柄を拘束されたとの情報が出回ったこともあった。後ろ盾となっていた暴力団関係者が急逝したこともあり、東南アジアの別の国に入国したという説がここ数年、取り沙汰されていた。東南アジアを拠点とする山口の存在はこの説と整合性があり、注目される。見立も山口の活動エリア内のどこかに潜伏しているのではないか」(同前)
警察の“見立て”通り、重要指名手配犯の逮捕にまでつながるか。
