文春オンライン

初検証・これが小池百合子氏のアラビア語の実態だ

そのカオスと稚拙さに思わず赤面した!

2018/06/28
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「えー」という日本語を何度も交えながら

 小池氏の最初の動画は、ドバイの衛星テレビ「アル・アーンTV」のもので、リビアのカダフィ政権が崩壊した後に、小池氏が同国のベンガジを訪問したときのものと思われる。

 小池氏は「今回の訪問は、日本リビア友好協会の長であるDr.ムクリビ(?)の招待によるものです。私は日本リビア友好協会の会長です。今回の訪問で日本と新しいリビアの関係を強化したいです。それは技術、経済、マンパワーの推進の分野などです。私たちは、日本で今、勉強しているリビア人学生を助けます」という、英検4級レベルのごく単純な単語と構文のアラビア語を「えー」という日本語を何度も交えながら、たどたどしく話している。

わずか1分10秒ほどの間に多くの間違い

カイロ大学 ©文藝春秋

 小池氏の話には数多くの間違いがある。例えば、「マンパワー」を「アル・クウワティル・バシャリーヤ」と言うべきところを「アル・クウワーティル・バシャリーヤ」と言っている(日本人には同じように聞こえるかもしれないが、アラビア語では大きな違いがある)。「クウワート」(複数形)だと「軍隊」という意味になるので「人の軍隊を推進したい」というわけの分からない発言になっている。

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 また「ムムキン(可能である)」をなぜか「ムムキナ」と女性形で言い、「ヌサーイド・シャフス・ワ・シャアブ」という発言は「人と国民を助ける」という意味で言っているようだが、この「人」というのが誰のことを言っているのか分からない。

 さらに正則アラビア語で話しているのに、「勉強している(リビア人学生たち)」をエジプト口語の「ビ」を使って「ビドルスー」と言っている。正しくは、関係代名詞を使い「アッラジーナ・ヤドルスーナ」である。また「できるだけ早く(as soon as possible)」というアラビア語も出てこず、助け舟を出されている。

 おそらく事前に原稿を暗記して臨んだはずのインタビューだが、わずか1分10秒ほどの間にこれだけの間違いを犯している。