
創刊100周年の雑誌『文藝春秋』の名物コーナー「三人の卓子」。読者の皆様からの記事への感想を募集・掲載しています。このページの末尾にある入力フォームからも、ご投稿いただけます。
戦争に対する言葉の重み
4月号の『戦争を知らない高市に後藤田が語った言葉』(保阪正康)を読んだ。今、何故、後藤田正晴氏が登場するのか。読み進めるうちに、後藤田氏の戦争に対する言葉の重みがズシンと来た。
保阪氏は、「国家主義的右派」の台頭は「歴史の教訓が継承されない時代、経済的苦境が排外主義を生む時代の産物であるように映った」と述べるが、まさに世界史の教科書にあることが、現実に起こっているのではないかと実感している。憲法改正への議論も、実現に向けての動きも加速していくであろう。その時、声の大きな「国家主義的右派」に追随していくか否か「誠実な庶民」の判断が問われる。
湾岸戦争後、国際貢献策として自衛隊のペルシャ湾派遣が決まった頃、私は旧海軍の方に、ある質問をした。「テレビでは戦争が終わった、自由で平和な生活が戻ってくると言っていますが、事実ですか? (日本の)戦争が終わったとき嬉しかったですか?」なんとも間の抜けた問いだが、「これからの自分自身も、日本もどうなるか、不安と恐怖しかなかった」と答えてくれた。後藤田氏は戦争の破壊力と想像を絶する悲惨さ、そして、戦争に負けるということの屈辱感を、身をもって経験している。日本が戦争に負けたこの事実は、歴史から消えることはない。憲法改正の議論の際には、日本の歴史を見つめていかねばならない。
(大阪府 吉野美由紀)
カッコイイおじさん
4月号の『追悼 落合信彦 狼の父と、猫の私』(落合陽一)を読みました。
落合信彦氏のイメージは、アサヒスーパードライのCMで颯爽と登場するカッコイイおじさん。世界を股にかけた国際ジャーナリストでした。ホテルニューオータニに30年の連泊、ゴルフ場にヘリで降り立つ、というエピソードを読んで、生活感がないのに納得できます。歯に衣着せぬサバサバした切り口、敵を作りそうな言動が、家族や友人の前でも変わらなかったことにも驚きました。
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