東海林さだお、小川賢太郎、芝山努、山中恒、つげ義春

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偉大な業績を残し、世を去った5名の人生を振り返る追悼コラム

★東海林さだお

 漫画家の東海林(しょうじ)さだお(本名・庄司禎雄)は、落ちこぼれサラリーマンを描いた作品で読者の心を掴み、独特な発想のエッセイも愛された。

東海林さだお Ⓒ文藝春秋

 常に意外なオチで驚かす漫画を、同時にいくつも長年描き続けた。「なりたくてなった商売だから、どんなに忙しくても辛いと思ったことはない。漫画を描いているときが一番たのしいんです」。

 1937(昭和12)年、東京の高円寺に生まれる。父は小西六(現・コニカミノルタ)社員だったが、戦後、八王子市で酒屋を始める。東海林は中学生の頃から漫画家になろうと思っていた。都立立川高校を卒業し一浪の後に早稲田大学に入学、2年のときに早稲田大学漫画研究会に入会する。仲間に園山俊二や福地泡介がいた。

 大学は23歳のころに中退、下宿で漫画を描いて出版社に持ち込みを続けた。その間、ペイネのような叙情漫画から清水崑風の政治漫画まで模索するが、サトウサンペイのサラリーマン漫画をみて「これか」と思ったという。

 67年から週刊漫画TIMESで『新漫画文学全集』、週刊漫画サンデーで『ショージ君』の連載を始め、「自分が知られるようになったのが不思議だった」。翌年からは週刊文春で『タンマ君』の連載を開始、69年より週刊現代で『サラリーマン専科』を始める。作品中の「グヤジイ」「ユルジテ」「アジアジ」等の主人公の絶叫は流行語となった。

 80年からエッセイ『男の分別学』をオール讀物に書き始め、意外な展開が好評だった。87年には週刊朝日で食べ物を中心とする『あれも食いたいこれも食いたい』の連載を開始し読者を喜ばせる。エッセイの多くは「役に立たないこと、非建設的ということ」で貫かれていたが、読後に悟りのような深い共感をもつ人は多かった。

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source : 文藝春秋 2026年6月号

genre : ニュース 社会